友人に物凄くメロンソーダ好きがいて、あの、根拠はないが何だか体に悪そうに見える鮮やかな緑色の液体を嬉しそうに飲んでいる。普段は人工甘味料や調味料に対してかなり敏感な反応を示すので不思議に思っていたら、あの人工的に作られた味そのものが好きなのだそうだ。
日曜日の動物園は哀しい。一時の非日常を求めてやってきた大人と子供たちが見世物である動物たちの前で『普通の幸せ』と呼ばれる見世物と化し、これこそが正しい休日の姿であると晒し続けている。そして実際の所、そんな彼らの心を支配するのは日常の些末な不満なのだ。
左肩を痛めたらそこに何かが棲み着いたらしく、こちらがひねり出す文章に対していちいち耳元で駄目出しをしてくるようになった。悔しいので精進を重ねたら、やがて奴が気に入った話は一応褒めてくれるようになった。
そんな訳で、奴はいつだって俺の作品を一番最初に読みながら、罵倒と賞賛を取り混ぜた呟きを耳元に囁いてくる。
そんな訳で、奴はいつだって俺の作品を一番最初に読みながら、罵倒と賞賛を取り混ぜた呟きを耳元に囁いてくる。