恥ずかしがり屋の受験生と迷子の子どもが、期間限定の友人になる話
大学に入る前、家庭教師に勉強を教わっていた。初めは部屋に来て貰っていたのだが、先生の家が学校のすぐ側にあったので私が通うようになった。そこには小さな男の子が居て良く挨拶してくれたが、もうすぐ此処には居られなくなるのだと哀しそうに話してくれて、やがて私が大学に合格して東京で暮らすことが決まった頃、町は津波に流されて壊滅した。
大学に入る前、家庭教師に勉強を教わっていた。初めは部屋に来て貰っていたのだが、先生の家が学校のすぐ側にあったので私が通うようになった。そこには小さな男の子が居て良く挨拶してくれたが、もうすぐ此処には居られなくなるのだと哀しそうに話してくれて、やがて私が大学に合格して東京で暮らすことが決まった頃、町は津波に流されて壊滅した。