カケラノコトバ

たかあきによる創作文置き場です

第十八夜・ゆきいろすずめ

2017-06-28 20:27:43 | 百人一首と色名で百物語
たかあきで『降れる白雪』と『雀色』を使って創作してください。

 土の色をしたひとりぼっちの小さな雀は、いつだって滑らかな灰色をしていないと鳩に、艶やかな黒色をしていないと鴉に苛められ続け、とうとうある冬の寒い日に道端で冷たい骸を晒すことになった。やがて雀を哀れんだ神様が雪を降らせると、その魂は染み一つ無い純白の衣を纏って天に昇っていったと言う。
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