カケラノコトバ

たかあきによる創作文置き場です

第八十六夜・例え枯れ果てても

2017-10-02 23:56:42 | 百人一首と色名で百物語
たかあきで『恋ぞ積もりて』と『黄土色』を使って創作してください。

 心に咲いていた恋の花が枯れたので、残骸となった花殻を土中深くに埋めて忘れることにした。

 やがて時が過ぎ、あの頃の恋を思い出しもしなくなって久しい頃に「それ」は土中から全く新しい姿となって芽吹き、見慣れない姿のまま成長して、やがて見知らぬ新しい花を咲かせた。

 そして、その時、僕はようやく恋が永遠のものだと知った。
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