カケラノコトバ

たかあきによる創作文置き場です

第九十四夜・大判焼きのララバイ

2017-10-12 22:56:22 | 百人一首と色名で百物語
たかあきで『立ち別れ』と『小豆色』を使って創作してください。

 故郷で過ごす休暇を終え、下宿先に帰ることになった僕に、珍しく父が何か包みを渡してきた。
 電車に乗ってからそれが大判焼きだと知った僕は、一応下宿先に着いた連絡時に礼を言っておいた。

 それからずっと、父は帰省した実家から新居に帰る僕に大判焼きを手渡してきて、お陰で僕は、昔は大嫌いだった筈の大判焼きを完全に食べ慣れてしまった。
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