あられの日記

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法然上人逆修塔と足利尊氏利生塔

2023年07月01日 06時25分57秒 | 歴史散歩
先程(6月29日投稿済)、親鸞堂の説明文に「讃岐善通寺は弘法大師生誕の霊地にて我が師法然承認は彼の地に詣でて自ら逆修の塔を建て給えり」とありました。その塔が見たい。
こちらは2019年9月、上野の博物館でたまたま展示されてた法然上人絵伝の絵巻の一部です。下に解説がありまして、「空海生誕の地である讃岐国善通寺にしばらく止まり松を詠む」と書いてるのを見つけ、「へ〜、法然さんって香川に来たことあったんだ」と。何気に撮影しました。当時はおそらく善通寺さんの背後の香色山に登ってそこで絵を描いたんだな。程度の認識でした。
が、法然さんが実際に善通寺に来た証拠の「逆修塔」があるなら見たい!
親鸞堂の説明文にも出てきたならば、探せばある!ってなことで、いただいた弘法大師空海御誕生1250年記念祭の裏面の境内図を確認すれば、伽藍(東院)の東下あたりにあるではないか!ってなことで、特別公開中の五重塔に優先して法然上人逆修塔を探す。
あった!見つけたのが本日のトップ画像です。
では早速塔を見よう。
思ったより小さい。
逆修塔とは、死後の往生を願って生前に自らが建立するものです。
高さ4尺(約130センチ)の石造の五輪塔です。
室町時代〜戦国時代の制作年代の異なる部材により構成されてます。(善通寺のホームページより)
ん?
え〜と、wikiによりますと、法然は75歳の時に讃岐国に配流され10ヶ月滞在。承元元年(1207)12月に赦免され讃岐国から京に戻り、摂津国豊島郡(現箕面市)に承元4年まで滞在とありました。
法然さんは当時既に浄土宗の開宗で会ったので、それなりに名が通っており、法然さんが建てた逆修塔は残ったと推察。けど、元はもっと小さかったのでは無いかな?それを後年、つまり戦国の世に塔を盛った人がいたと思う。それで室町と戦国の二つの年代が異なる部材で構成されたと推理。ま、当たりかどうかはわからないけども。私の生家って浄土宗がか浄土真宗でして。嫁に入ったら真言宗で。どちらにせよ善通寺さんには参拝する縁があるなあと思いました。うん。
で?満足して法然上人逆修塔を出たら、隣に何やら由緒ありげな塔がもう一つある。
何かしら〜?
ん?足利だと?
まさかのビッグネームの登場です。
善通寺さんのホームページによりますと「足利尊氏利生塔、足利尊氏・直義が暦応元年(1338)、南北朝の戦乱犠牲者の菩提を弔い、国家安泰を祈念し、国ごとに一寺・一塔の建立を命じたことに由来する多層塔。制作は鎌倉時代前期〜中期ごろとされる」とあります。つまり、足利尊氏本人は善通寺に来てないパターン。為政者のパフォーマンス的に作られたものと思われ。
ちなみに南北朝時代とは、鎌倉時代の後、室町時代の最初期の1337年ー1392年です。そもそも塔を立てるように命じた「暦応元年」というのが、北朝の年号で、南朝だと延元3年となります。日本史ですんごく面倒な時代だよね。


塔の位置関係はこんな感じ。上の画像右手の塀は東院と町の境です。さて、引き返そうか?と思ったら、ステージから大きなマイクの声が聞こえているのでステージと客席を迂回すべく、塀にそって北上することに。
赤門に着いた。
赤門は東門が本来の名称ですが、赤いので赤門と呼ばれます。上の画像奥に続くのは赤門商店街。かつては丸亀・多度津方面からの参拝者で賑わった道ですが、自動車で参拝するようになった現在はあまり人影がありません。ダンナが50年前に祖母に連れられて瞬目大師像を参拝した折にはこの道を歩いて参拝したハズ。ダンナは祖母にこの道にあった餅屋で和菓子を購入して食べた思い出があるとかで、その餅屋を探して目を凝らしてる。
あるかなあ〜?50年前だよ??「ばあちゃんが、甘いもんを食べよう」と買ってくれた。同じ餅が食べたい。と未練たっぷりで探してますが、探しに商店街を奥までゆく体力も気力も私にはない。
それよりさ。
なんか、でっかい切り株が赤門のそばにあるんだよ?
巨木な模様。けど随分前に切った模様。
別角度から。中央に大きな空洞が見れます。で、枯死したのかな?何の木だろう?多分松みたい。違うかも?
巨木は減ることはあってもそうそう増えない。枯れたら終わりなのだ。これも諸行無常ということか。
今度は私が感慨に耽ってると、餅屋探しを断念したダンナが追い抜いて行った。
待て!人が多いんだから、逸れると探すの大変だ!(続く)

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