メリル・ストリープ×トム・ハンクス
そして、スティーブン・スピルバーグ監督。
実在の人物をモデルにした社会派ドラマであり、
見逃してはならないと思っていました。
硬派なテーマですが、機密文書の持ち出し、スクープ合戦、
都合の悪い真実をひた隠しする政府に対して、
全貌を公表しようと挑んだ記者たちの命がけの戦いを
テンポよくスリリングに描き、サスペンス映画としても
楽しめるとはさすがにスピルバーグ監督です。
ハリウッド映画を代表する二人の大物の演技にも釘付けで、
字幕を追うのももどかしくなっていきました。
メリル演じるワシントン・ポストの社主キャサリン、
どことなく頼りなさを醸し出しながらも
最終的に、新聞社の命運を左右する重大な決定を下す、
自分の立ち位置を心得た芯の強い女性を見事に演じています。
国家の機密文書<ペンタゴン・ペーパーズ>
アメリカ政府が30年もの間、ひた隠しにしたものと
日本のそれとは比べるのはどうかと思いますが、
改ざんしたり、ないものにしたり・・・。
政府も役人もマスコミも
真実を伝えたいという気持ちを駆り立てる
ジャーナリストとしての信念を懸けた行動に驚愕し、
新聞媒体の重要性を改めて深く感じた映画です。
監督:スティーブン・スピルバーグ
出演:メリル・ストリープ/トム・ハンクス
2017年/アメリカ/116分
ユナイテッド・シネマ
2018.4.14