‘06/06/22の新聞記事から
違反再発めぐり激論
米産牛肉輸入再開合意
日米両政府は21日、米国産牛肉の輸入再開で合意した。
最終局面となったテレビ電話会談では、米国が輸入条件に再び違反した場合の対応をめぐって激しいやりとりも交わされ、論議は2日間にわたった。
消費者の不信感が強く残る中、7月にも再登場する米国産牛肉のシェア回復の道のりは険しそうだ。
日本、処分の裁量死守
米、シェア回復の道遠く
主張押し通す
輸入再開に向けて、日米両政府とも大きな異論はないとされ、今回の協議は20日中には終わると見られていた。
もつれた大きな理由を関係者は「米国が輸入条件違反を再び起こした場合の対応で意見が割れた」と指摘する。
米国側は「次に違反が起きた時も全面停止となるのか」として、処分の「目安」を明確化するよう求めたとされる。
安定的な貿易を続けるためには、具体的なルールを双方が事前に想定していることが重要との立場だった。
しかし、処分の主導権を手放したくない日本側は「どういう事態が起こるか、あらかじめ文章にしておくことは難しい」と反論、「目安」の明文化は困難だと繰り返した。
結局、合意は、輸入条件違反が起きた場合「違反の性質に応じた適切な措置」とし、日本側の主張を反映させた表現で落ち着くことになった。