‘07/07/27の朝刊記事から
ホホジロザメ サハリンに
南方系“人食い”代名詞
【ユジノサハリンスク26日津野慶】「人食いザメ」として知られる南方系のホホジロザメが、サハリン沿岸で初めて捕獲され、住民に衝撃を与えている。
ホホジロザメは、後志管内古平町沖で捕獲されたのが従来の北限記録だが、温暖化による海水温度の上昇でさらに北上した可能性も指摘されている。
温暖化が原因?
従来の北限古平沖
場所はサハリン南部アニワ湾の北西海域。
今月19日午後、岸から約2キロ離れたカラフトマスの定置網にかかった。
全長4.7メートル、重さは推定1トンの巨体だった。
サメは間もなく死んだが、解体すると、胃にはアラザシが入っていた。
サハリン漁業海洋学研究所のベリカーノフ博士が種類を特定した。
同博士は「サハリンでは最近、フグなど南方系の魚が増え、今回のサメも水温が上がったために来た可能性がある」と話す。
24日には34年振りにシイラが捕獲された。
湾内には海水浴場があり、今回のニュースは住民たちをおびえさせた。
これとは別の巨大ザメの目撃情報も飛び交っている。
サメの生態に詳しい北大大学院の仲谷一宏教授(魚類体系学)は「もともとホホジロザメは水温10度を下限に行動するがサハリンまで行くのは珍しい。非常に貴重な記録」と話している。