’08/04/09の朝刊記事から
サブプライム 世界の損失100兆円
IMF報告 公的資金準備を提言
【ワシントン8日共同】国際通貨基金(IMF)は8日、世界金融安定報告を発表、米国の信用力の低い人向け住宅ローン(サブプライムローン)問題による世界の金融機関の損失が9450億ドル(約100兆円)に達するとの試算を示した。
金融機関の損失計上がさらに膨らみ、自己資本不足に陥る可能性も指摘。
不良資産処理に向けた公的資金投入の準備を提言した。
損失額は、昨年10月の金融安定報告の試算s(2千億ドル)の約5倍に膨らみ「1990年代の日本の金融危機に匹敵する規模」になると指摘。
サブプライム問題による金融危機の影響が広範囲に及ぶ可能性を明確に示した。
ワシントンで11日に開かれる先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)は同報告を受け、金融安定策を議論する。
報告は、米住宅価格の下落とローンの焦げ付き増加で、住宅ローンと関連証券だけで損失は最大5650億ドルになると予測。
商業用不動産や消費者金融などを組み込んだ金融商品の損失を加えた累計損失は9450億ドルと見込んだ。