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Kodak DC4800
’08/05/11の朝刊記事から
可燃ごみ 98%燃料化 白老町が今夏 バイオマス施設
新技術の実証成功 安全、均質に製造
【白老】胆振管内白老町は今夏、日本製紙白老工場内に可燃ごみの98%を固形燃料化することができる「バイオマス燃料化施設」を建設する。
高温高圧でごみを処理する新技術を導入、町内で発生する可燃ごみ全量の処理が可能で、年間1万1千トンの燃料を製造し、同工場に売却する。
来年4月から稼働の予定で、道も「安全性の高いバイオマス燃料化事業のモデルケース」(環境生活部循環型社会推進課)と注目している。
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新技術は、可燃ごみを最大30気圧、235度で加圧・加熱処理して、炭になる一歩手前の状態に変える。
同町と北大、クボタ環境サービス(東京)などが連携して開発を進めていた。
昨年12月から始めた実験プラントでの実証実験では、約15トンのごみから燃料約7トンを生成した。
ペレット状にした燃料は1グラムあたり5500カロリー以上の熱量があり、重油や石炭より低いが、「ポイラー燃料としては高い水準」(関係者)を確保した。
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可燃ごみの燃料化は、従来の製造法では、工程が複雑で、発酵ガスによる爆発事故で死者が出たり、燃料の品質が一定しないなどの問題が発生。
このため、既存施設では生ごみなどを分別し、原料に混入しないようした上で燃料化しているところも少なくない。
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一方、新技術はごみを分子レベルで炭化状態にするため、原材料を問わず約5時間で均質な燃料ができる。
生成過程でダイオキシン類が出ず、保管中も発酵ガスの発生がない。
ごみに混入した不純物などを除き、生ゴミを含めてほぼ完全に燃料化できるという。