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'07/10/04の朝刊記事から
北朝鮮核無力化 2週間以内に着手
6カ国合意文書 米主導 年内完了
【北京3日佐々木学】北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議の議長を務める中国の武大偉外務次官は3日、同協議が9月30日に暫定合意した北朝鮮の非核化に向けた「次の段階」措置に関する合意文書を発表した。
文書は、北朝鮮の寧辺にある三つの各施設を12月31日までに無力化することを明記。
米国の主導で2週間以内に無能力化のための作業に着手するとした。
また北朝鮮は、すべての核計画を年内に完全申告することも承諾した。
合意文書の題は「共同声明実施の第二段階行動」。
同協議の二日間の休会中、各国政府の承認を得て、武次官が3日、北京の中国外務省で記者団を前に読み上げた。
文書によると、無能力化の対象は、寧辺の5千キロワット実験用黒鉛減速炉、放射科学研究所(使用済み燃料棒再処理施設)、燃料棒製造施設の3カ所。
米国は無能力化実施のための資金を提供する。
また北朝鮮は、12月31日までにすべての核計画の完全申告をするほか、核物質や核開発のための技術や専門知識を他国へ移転しないことを約束した。
しかし、核兵器やウラン濃縮計画、抽出済みのプルトニウムについて直接は言及していない。
北朝鮮が強く要求していた、米国によるテロ支援国家指定と「敵国貿易法」適用の解除については、北朝鮮の行動と、2月に合意した共同声明の履行状況に応じて、米国が将来「約束を履行する」との表現で解除の方針を示したが、時期は明示しなかった。