履 歴 稿 紫 影子
香川県編
入 学
満6歳になった私は、明治41年の4月1日に丸亀市立尋常小学校の第一学年生として入学をした。
当時の丸亀市には亀山城を象徴したものか、その校名の頭字に城の字を用いた、城北、城西、城けん、と称した3つの小学校があった。
そうしてこの三校の生徒を識別するために城北は白線、城西が赤線、そして城けんが青い線を、その学年の数だけ学帽に巻くことになって居て、城北は尋常科の4年まで、城西が5、6年、そして城けんが、高等科1、2年を収容して居た。
したがって、城北へ入学をする私は白線を1本新調の学帽に巻いて、また5年になった兄和は5本の赤線を巻いて城北へ通学することになった。