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'07/09/21の朝刊記事から
光母子殺害 「万死に値 命で償え」
差し戻し控訴審 本村さん訴え
1999年4月に起きた山口県光市の母子殺害事件で、殺人などの罪に問われ、最高裁が一、二審の無期懲役判決を破棄した当時18歳の少年だった被告(26)の差し戻し控訴審第10回公判は20日午後も、広島高裁(楢崎康英裁判長)で続き、会社員本村洋さん(31)ら遺族が法廷で意見陳述した。
本村さんは5年9カ月ぶりにこの裁判で証言に立ち、差し戻し前の二審で陳述した内容を振り返りながら、「君の犯した罪は万死に値する。命をもって罪を償わなければならない」と強い口調で被告に語り掛けた。
殺意や乱暴目的を否認している点にも触れ、「君が心の底から真実を話しているように思えない。だから、謝罪の言葉を述べようとも信じられない」と傍聴してきた感想を明かした。
被告はうつむいて耳を傾け、陳述後に一礼したが、本村さんは被告と終始目を合わせなかった。
これに先立ち、本村さんの妻弥生さん=当時(23)=の母親も「被告の反省は感じられない。すべて創作の証言で、2人がかわいそう」と心情を吐露。
裁判官に「真実の裁判をしてください」と要望した。
この日で3日間の集中審理が終了。
差し戻し控訴審は、来月18日に検察側、12月4日に弁護側が弁論で最終意見を述べて結審する。
早ければ来春にも判決が言い渡される見通し。