県庁近くの「
今回の旅の最終目的地は根室。
その途上にある城を取りこぼしなく登城することを考えると、盛岡で宿をとるわけにはいきません。
さらに北へ進まなければならないのです。
まずは県庁・市役所前バス停から盛岡駅に戻ります。
ここから盛岡駅へ向かうバスは本数が豊富なのですが、このときなぜか財布のひもをきつく締めてしまった私は、それらをスルーし狙いを100円バス一本に絞っていたのでした。
定刻から遅れること数分、盛岡都心循環バス「でんでんむし」右回りルートのバスに乗車。
そして6時51分、駅に到着しました。
定刻では駅到着が6時50分、なんとバスがかなり挽回したようです。
【今回のバス乗車記録】
県庁・市役所前バス停 18時40分発(遅れ4分)
岩手県交通 ●盛岡都心循環バス「でんでんむし」 右回り
盛岡駅東口バスプール 15番のりば 18時51分着(遅れ1分)
*乗車時間 11分 *運賃 100円
ふたたび盛岡駅。
岩手が生んだ詩人・石川啄木の筆による「もりおか」ともお別れです。
盛岡から北へ向かう電車は、JRではなくIGRいわて銀河鉄道線&青い森鉄道です。
平成14年(2002年)に東北新幹線が盛岡から八戸まで延伸した際、在来線であった東北本線は第三セクターに移管されてしまい、これらの2路線になってしまいました。
この結果、日本一長い路線であった東北本線は、その座を山陰本線に明け渡すこととなるのです。
(新幹線がさらに延伸すると、その並行区間も三セク化し、東北本線は山陰本線、東海道本線に次いで3番目に長い路線となりました)
盛岡駅の在来線改札口・・・ですが、ここにIGRいわて銀河鉄道線の文字はなし。
JRの改札口へ続く通路から、すこし脇にそれたところに下り階段。
JRとIGRは別会社ということで、かなり隅に追いやられたという印象です。
JRの路線なのにIGRの方に追放されているJR花輪線がいささかあわれ。
といっても、花輪線は途中までIGR経由なので仕方がないのですが。
多少迷いながらも、IGRの改札までたどり着きました。
本日9本目となる電車は、19時09分発いわて銀河鉄道線 普通電車 青い森鉄道線直通 八戸行きです。
入線してきた電車は、何度も乗車してきた701系電車です。
座席はロングシートで、さらに通勤帰りの時間のため乗客はお立ちの方多数。
とても車窓は楽しめそうにありません。まぁそもそも夜なので、外はまったく見えませんがね。
18きっぷユーザーにとっては壁として立ちはだかるいわて銀河鉄道。
北へ向かう重要経路でありながら、盛岡・八戸間は18きっぷを使うことはできず、運賃をしっかり徴収されてしまうからです。
しかし・・・
今回の旅のおとも・「北海道&東日本パス」は、この区間であっても乗降自由。
気がねなく旅を続けることができます。
そうこうしているうちに、盛岡から11駅目・小繋駅の手前です。
刮目すべし! この運賃表を。
運賃は順調に右肩上がりの様相、高度経済成長期の我が国のようです。
この区間の初乗りが310円だと~!? 恐ろしい・・・。
なんだかあっさり進んでいるようですが、夜なので車窓は撮れません。
駅でも撮ろうとするのですが、窓に自分の姿が反射してしまうので思うようにはいきませんでした。
それ以上に、なぜかIGRの駅舎は電気を必要以上に消していて、暗かったです。
暗いのは、新幹線が停まる二戸駅も同様。
新幹線ホームは明るかったのですが、IGRのホームはかなり暗く、駅名標も消灯したまま。
新幹線ホームの明かりを借用しているような、そんな感じを受けました。
・・・いわて沼宮内にも新幹線が停まるだと?
そんな人がメシを食おうとしているところに「うまくない~うまくない~」と言い放つ駅など、私は知りません。
(「駅弁小噺」より)
二戸駅、斗米駅ときて、次は金田一温泉駅。
初めて知りましたが、きんたいちおんせんと読むんですねぇ。
小説での某探偵氏も、国語学の権威の学者氏も「きんだいち」ですから、ここもそう読むかと思っていました。
金田一温泉駅。
「ようこそ、座敷わらしの里へ」とありますが、金田一温泉は座敷わらしという子供の精霊が出る旅館があるそうです。
駅舎の中に電灯がついていますが、灯っている電灯はそれだけで、ホームは真っ暗でした。
なお、金田一温泉駅で岩手県の駅は最後です。
ちなみに岩手県最北の駅は、当駅ではなく、八戸線の角の浜駅となります。
外は真っ暗なのでわかりませんが、
青森県最初の駅は、目時駅。
盛岡からここまで、2,360円と、運賃の上がりっぷりが、18きっぷの1日分(2,370円)に迫る勢いです。
なお、目時駅は会社境界線となっており、その先は青い森鉄道線となります。
青い森鉄道線に入り、最初の駅は三戸駅。
このとおり駅名標が点灯しています。
青い森は、どこかの銀河なんとかのように過度の節電はしていないようですね。
車窓が見えないので居眠りしつつ、
終点・八戸駅までもう少しのところまで来ました。
私が居眠りしている間も運賃は右肩上がりを続け、気が付けば3,000円を突破していました(・_・;)
18きっぷで旅する場合、この金額を容赦なく徴収されてしまいます。
この盛岡・八戸間、新幹線でも3,500円と、鈍行との値段の差が小さいので、18きっぷユーザーの多くはここを新幹線でワープするのだそうです。
人生初の青森県に下り立ちました!
自身の最北端も、母方の実家のある秋田県鹿角市から青森県八戸市に更新されました!
この最北端、今回の旅で日々更新されていきます。
さて次の電車、ではなく列車の発車時刻まで少しばかり時間があるので、駅の外に出てみました。
八戸駅東口。駅舎より隣のホテルが目立っています。
駅舎の近くから。緑のライトで照らされた立木がイイ感じ。
東西自由通路「うみねこロード」も、夜遅いため閑散としています。
そろそろ発車時刻が迫って来たので、改札内へ戻ります。
この日最後となる10本目の乗車です。
最後の列車は、21時16分発 八戸線 普通列車 鮫行きです。
乗車する列車がこちら。あまり詳しくないですが、この車両はキハ40系気動車というようです。
この旅初の、電車ではなく気動車です。
八戸線ホームにかかる横断幕。
八戸駅から鮫駅までの間は八戸市内にあって、八戸といえば「うみねこ島」と呼ばれる蕪島という景勝地があるので、「うみねこレール八戸市内線」という愛称があるそうです。
・・・長い愛称だなぁ。でもあくまで愛称なので、まぁいいでしょう、控えめだし。
・・・愛称のくせにゴリ押ししてくる「東武スカイツリーライン」くんと「東武アーバンパークライン」くん、君たちを私はまだ許していないよ~、伊勢崎と野田の地名を覆い隠すことは許さんぞぉ~(*^_^*)
八戸線ホームの駅名標です。
いちおうJR東日本の管轄のはずですが、駅名標のスタイルは青い森鉄道のものに準じています。
もうひとつの駅名標。「うみねこレール八戸市内線」仕様でしょうか。
午後9時16分、列車は発車しました。
そして2駅目、
本八戸駅で下車。
本日の移動、ここに終了。
高架駅である本八戸駅のホームからは、本日宿泊するホテルが一望できます。
私が乗ってきた列車が、本八戸駅の最終列車。
駅が営業を終了する前に、ここで駅スタンプを確保しておきます。
スタンプは3つ。
「八戸三社大祭・えんぶりの駅」・・・これは「うみねこレール八戸市内線」バージョン。
「三社大祭」・・・こちらは古い「八戸線」バージョン。
もうひとつは「義経の紀行」?(印影が淡いのでよくわかりません)
「えんぶり」とは、この地方に伝わるお祝いの舞いだそうです。
「義経」云々は、よくわかりません・・・平泉での襲撃を逃げおおせた義経は、逃避行でこのあたりを通っていった、ということなのでしょうか。
本八戸駅を出ました。
本八戸駅北口です。
そして本日は、このロータリーに面したビジネスホテルに宿泊。
さきほどの画像でホテルの実名が判明してますね・・・こういう実名を明かすホテルは、とくに不満はなかったホテルです。
実名を明かさないホテルについては、なんらかの不満があったホテル、と思っていただいて結構です。
よしよし、いたって不可もない、普通のお部屋。
でもこれでいいんです、宿泊代は4,000円を切っていますし、なにより部屋にユニットバスがついています。
風呂は夜より朝に入る(夜にも入りますが)私にとって、自由に朝風呂に入れるのはかなり重要です。
まず朝風呂に入れないホテルについては、私はかな~りボヤキを入れます。
ともかく・・・八戸で、一泊!!
【今回の乗車記録】
IGRいわて銀河鉄道 盛岡駅 0番線 19時09分発
■IGRいわて銀河鉄道線 普通 青い森鉄道線直通 八戸行き 2両ワンマン
青い森鉄道 八戸駅 3番線 20時56分着
JR東日本 八戸駅 1番線 21時16分発
■八戸線(うみねこレール八戸市内線) 普通 鮫行き 2両
本八戸駅 2番線 21時24分着
*移動時間 2時間15分 (乗車時間 1時間55分 待ち時間 20分)
*移動距離 113.4km *運賃 北海道&東日本パス使用(不使用の場合は3,230円・・・IGR・青い森鉄道 3,040円 JR 190円)
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