アラン・ドロンが88歳で亡くなったニュースで、もはや彼は現役をとっくに退いているのに、世界は衝撃を受けました。若いころの彼は絵に描いたような美男でした。多くの美人女優と共演し、若い女性のハートをつかんだことは並みの俳優とは別格も別格でした。私が後年テレビでアラン・ドロンの若き頃の映画を見たのは「山猫」でした。イタリア映画でルキーノ・ヴィスコンティの監督でした。相手役はイタリアの美人女優クラウディア・カルディナーレです。全編イタリア語ですが、私は多少は理解できますので楽しみました。ヴィスコンティはオペラのミラノ・スカラでマリア・カラス出演の演出もしていました。名門貴族の末裔でもありました。この映画は没落貴族の物語です。
Luchino Visconti’s 1963 classic “Il Gattopardo” (The Leopard)
下記は短い「予告版」です。
ルキーノ・ヴィスコンティ監督『山猫 4K修復版』予告
他にも「お嬢さん、お手柔らかに」もテレビで見ました。しかしドラマの強い印象は残っていません。私が子供だった時のことですから・・・。
アラン・ドロンがマフィアのような役をしている映画は残念ながら写真だけです。
心から名優アラン・ドロン氏のご冥福をお祈りします。
・・・デヴィ夫人とも親しかったそうです。デヴィ夫人、“世紀の二枚目”アラン・ドロンさん死去を悼む...過去には「ちょっとしたお付き合い」が (msn.com)
ところで、「南海トラフ地震の脅威」の為に岸田首相がモンゴル行きを中止したことですが、下記の話を聴くと、今のモンゴルは世界的な「大気汚染」であり、かたやロシアと中国に挟まれ、南モンゴルは中国に属しているという現状、複雑な様子をこの動画は語っています。
日本と近づく“草原の国”の思惑【中村ワタルの“沸騰”世界情勢】
日本人にとって草原の国や相撲のイメージが強い「モンゴル」について・・・話題のドラマ「VIVANT」のロケ地としても注目され、8月には岸田総理が訪問を予定していたなど(南海トラフ対応で中止に)、近年、日本との距離を非常に近づけている。その裏にはモンゴルが地理的に挟まれている2つの大国、中国とロシアの存在がある。現地取材では、世界最悪の汚染といわれる首都ウランバートルの、大気汚染とゴミ問題の実状を伝えるほか、JICA=国際協力機構を通じた日本の支援の貢献についても深掘りする。(動画の解説)
ブログ主・・・かつて歴史上最大の国土を広げたモンゴル帝国は近世はロシア、中国両国の支配を受けました。チンギス・ハンの姿絵を飾るのもようやくソ連崩壊のあとです。しかしロシアにはモンゴルの血を受けた民族が多数、混血として住んでいます。
★ ところで私は「アラン・ドロン」より「王凱」が気に入っています。いつも公の為に悩み戦う王凱の演じる役や切なくとも英雄的な悲しみを伝え、歌唱表現クラシックのベルカントではありませんが、歌詞と旋律の密接な一体化は才能ある役者であり歌い手であると思います。(武漢の一書店員だった王凱、歌は独学のようですが)
下記の曲は公の為に命をかける壮士が遠くにいる想い人に語るように歌います。
・・・風蕭蕭として易水寒く 壮士一たび去りて復た還らず(史記)・・・と重なります。
王凱「訴衷情」
・・・なんと切ない歌でしょう(涙)、
この作品は共産党と国民党の二重スパイを胡歌が演じ、フランス留学から帰国した男を王凱が演じるという豪華版、それぞれの葛藤と不幸を描いている。
共産党と国民党の二重スパイを演じる胡歌(左)。インテリでフランス留学中に共産党に入党していたという役の王凱(右)、国民の視聴率は高かったのに、なぜか中国では・・・。多分、それぞれに「表」と「裏」の関係がある複雑さが要因かもしれません。
日本側では南田洋子らが出演している。私は見ていない。王凱の歌だけで十分だ。
ブログのティールーム
本日は巨匠クラウディオ・アラウが演奏するベートーヴェンの「月光」をお聴きください。私はこの緩急自在の歌いまわし、そして徐々に豊かに表現を増すアラウ氏の演奏にうっとりしました。このような「月光」ははじめてです。
Beethoven "Moonlight Sonata" (1 mvt.) by Claudio Arrau
オデーサのオペラハウス
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時代と共に滅びゆくかってシシリアで権勢をふるい落ちぶれて行く貴族にバートランカスターが名演技でしたね。タンクレディという若者はまさに成り上がりでそれに扮したのがアランドロン、その演技は正に地で行く演技でした。
慣習を無視した品の悪さが極めて役にはまっていた。
こいつがガリバルディに憧れそれと合流するなどイタリア史を描いていたものだ。
歴史的に最高の映画のひとつ。
<変わるためには変わらなければならない>という循環論法で誰かさんを連想しますが小沢一郎が全盛期に自由党のスローガンで掲げていました。
実はこれは間違いなのだ。
小沢が代表選挙で言うたのはこうだ:
〜 最後に、私はいま、青年時代に見た映画『山猫』のクライマックスの台詞を思い出しております。イタリア統一革命に身を投じた甥を支援している名門の公爵に、ある人が「あなたのような方がなぜ革命軍を支援するのですか」とたずねました。バート・ランカスターの演じる老貴族は静かに答えます。
「変わらずに生き残るためには、自ら変わらなければならない(We must change to remain the same.)」
確かに、人類の歴史上、長期にわたって生き残った国は、例外なく自己改革の努力を続けました。
そうなのだと思います。よりよい明日のために、かけがえのない子供たちのために、私自身を、そして民主党を改革しなければならないのです。〜
全く意味はことなり、老侯爵の言うたのは:
タンンクレディに対して<そんな変化が今の潮流としても、私は変わらずにいる>と言う意見もある。あの公爵の生き方からしてこの解釈の方が正しいのではないだろうかね?小沢さんよ!
今、「超ド級」のコメントを頂きまして恐縮しております。奥山様の歴史的見解の深さと正確なご指摘、
これ、誰も書けないエッセイになり、私など「タンクレディ」というとロッシーニのオペラを思い出して、ロッシーニはリッソルジメントを思い、ヴェルディはロッシーニを尊敬しました。
もうひとりハンガリー人のリストがロッシーニに影響されて、しかしハンガリーには絶望しパリに行きます。またイタリアにも。ああ、ドキドキしますね。・・・ただしロッシーニは30代でそこまで深められていないように思います。
アカでありながら悲しい愛国者、これは単純な右翼は理解できないでしょう。
いろんな山を越えて深い思索となるのでしょうか。芸術は政治のような小山を一気に超えます。
頂いたコメントは私のブログの記事に転載をしたいと思います。もう頂いた文なのでいいでしょう?奥山様に多くを教えられて大変幸福です。
ありがとうございました。
思えばヴェルディも多方面からの思索で決して縛られることはなく、ますますドラマは広がる・・・そして今のメローニにつながる・・・イタリアの歴史。