ベッラのブログ   soprano lirico spinto Bella Cantabile  ♪ ♫

時事問題を中心にブログを書く日々です。
イタリアオペラのソプラノで趣味は読書(歴女のハシクレ)です。日本が大好き。

今日は父の定期検診、他に豚インフルエンザについて

2009年04月27日 | 生活・介護
今日は毎月一回の父の定期検診、朝早くから準備し、父を急がせてタクシーに乗せました。
前日から「明日が定期検診よ」と言うと、「何を着ていく?お金はある?どこの病院?」って一晩中質問攻めになるので、その日の朝、はじめて言うことにしています。

酸素量も98、「いいね」と医師に褒められて、次回の予約をして帰る・・・たったそれだけなんですが、大きな仕事をしたような「どっと疲れが」出てきます。
少し昼寝をすると、踏んだり蹴ったり挙句の果ては椅子を振り上げる、という暴挙ぶり。
でも「元気だな」と私はいつも可愛く思って・・・昼寝していても三国志の武者のごとく、油断していませんから。父は可愛い!
もちろん黙ってトイレに行こうとしても、私はさっとあとを追いかけ、ちゃんと世話をするのは24時間いつでも、という名将ぶり。

ところで「豚インフルエンザ」どうなるのでしょうね。
WHOはいったい何をグズグズしているのでしょう。
人から人への感染は広がっているように思えるのですが。

二日前にテレビでメキシコへ旅行する客が「そんなにパニックに思っても」と言っていましたが、何を軽く思っているのか。
全く「危機管理の意識」がないのにこちらが危機感を持ちます。

日本政府はメキシコから来た飛行機の中に医師と検査機器を入れ、厳しく「水際」でストップするといいます。

帰国ラッシュが怖いです。何事もないことを祈るだけです。
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デヴィ夫人、いいかげんにして下さい!

2009年04月25日 | 政治
3月末から4月にかけて、北朝鮮のミサイルで日本は大騒ぎでした。
今はおちついてはきましたが、これから先が不透明で、不安なのは事実です。

ところが北朝鮮にデヴィ夫人が来賓で招かれている、というニュースがテレビで報道され、「金総書記の名をつけた花の名誉会長」とかで、インドネシア・スカルノ時代に金日成に贈った花の縁から、ということで、テレビも「ああ、花の縁で」と驚きながらも、冷静に話をおさめていました。

しかし、彼女のブログを見て仰天、いつから彼女は北朝鮮の一員になったのだ、と怒りでいっぱいになりました。

「拉致の家族会」を非難し「横田めぐみさんの死を信じようとしない」「拉致された人を一時帰国させたのは、北朝鮮の温情だった、日本はそれを裏切った」なんて書いていました。

デヴィさん、拉致したのは北朝鮮ですよ。犯人の温情って何ですか?
インドネシアのスカルノ時代から頭が止まっているようですが、このように言うことの非情さ、残酷さを「してやったり」というように言うのですね。
もう、日本に来ないで下さい。何もききたくありません。

テレビ局もあんな馬鹿は出さないで下さい。
デヴィさんは、飢えに苦しんでいる北朝鮮の人たちのことを、金王朝に責めたのでしょうか。ミサイル事件で「北朝鮮はみんな、日本を笑っていますよ」なんてどうして言えますか。どれだけの「犯罪国家」なのか、セレブ気分でいて、正しく理解できないのですか。

草ナギさんの酔っ払い事件で大騒ぎするより、デヴィのほうがよほど問題なのではありませんか。マスコミはどういう姿勢なのでしょうか。
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ステッラ劇場第7夜 ヴェルディ「トロヴァトーレ」1962年スカラ

2009年04月23日 | オペラ
ステッラ歌劇場再開、東京の声楽家ミー先生がアントニエッタ・ステッラ主演のオペラ全7曲のCD-Rを送って下さいました。

 1、ヴェルディ「トロヴァトーレ」1962年スカラ・ライブ
 2、プッチーニ「トスカ」1958年メトロポリタン・ライブ
 3、プッチーニ「蝶々夫人」1958年メトロポリタン・ライブ
 4、ジョルダーノ「フェドーラ」1969年
 5、スポンティーニ「ホーエンシュタウフェンのアニェーゼ」
 6、「マリア・アントニエッタ」

「ホーエンシュタウフェン」ヤ「マリア・アントニエッタ」などは、全く知らなかったオペラで、対訳もないし、ストーリーなど全く未知。
歌手たちのイタリア語を拾いながら、考えるしかない・・・。

そして歴史的背景も調べなければ。うれしい悲鳴です。

はじめに「トロヴァトーレ」を聴きました。
スカラの天井桟敷も狂喜乱舞、名演中の名演というのはこの演奏のことをいうのでしょう。

これはぜひDVDで観たかったです。ハリウッドもビックリという美男美女たちの名歌手、絶世の美女ステッラ、イケメンのコレッリとバスティアニーニ、デビューして間もない頃、先輩の名歌手を食ってしまうコッソット、贅沢この上ない名歌手が揃う、聴きながら心が震えました。

ステッラの登場は、やはり「楚々として」います。しかし、その声は多様な音色を効果的にきかせ、ただものではない緊張感が走りますが、この時はまだ声はセーブされています。
やがてバスティアニー二やコレッリという強靭な声の持ち主が、競い合うように歌うと今まで控え目だったステッラがここで一歩も引かず、太くてスピントな声で歌います。聴いていてまぶしい!ゾクゾクするほどの喜びがあります。

次の幕に出てくるのは若くて声の豊麗な「雌獅子」と恐れられたコッソットです。
ステッラが陰影に富むベルベットならコッソットは威勢の良さと役柄に全身乗り移るような気迫の女傑でしょうか。
まだ若いのに、あの屈折した老女アズチェーナを歌うのですから・・・それが彼女の声は自在、音程は楽器より正確なくらいで、向かうところ敵なし、底知れない強靭な声も楽々、神業です。
コレッリが胸を張り裂けんばかりに歌うと、それを上回る声がいくらでも出るのですね。驚きましたし、聴いていてタジタジでした。聴衆は彼女がいつも最高の演奏をするのを高く評価しコレッリとの「声の決戦」に狂喜しているように思えました。

コレッリですが、母親のアズチェーナが捕らえられたと、怒りに燃え、激しく歌う「燃える処刑台の火よ」の直前で、オーケストラは打ち合わせ通り、でしょうか。突然半音下げるのです。
コレッリはそのままの調でも十分に歌えたはずですが(コレッリはいつもここでおびえていた、とききます)・・・スカラの聴衆はそれでもスリリングな彼の偉大な声に驚き、絶賛の嵐です。
ベルゴンツイだったら用意周到に、原調で聴かせることでしょう。
しかし、一発勝負のような不安定さもあるスリリングな声の魅力でコレッリが無事クリアーしたドキドキ感は、たまらない魅力なんでしょうね。

指揮者のガヴァッエー二のしまらないなテンポ感にはイライラです。彼は無比のドニゼッティの大家ですが、ヴェルディではどうかな、と思いました。

ステッラも「ミゼレーレ」で出遅れています。これはリズムをハッキリさせないと、舞台上ではオケの音が聴こえないのでしょう。

アリア「恋はバラ色の翼にのって」と「ミゼレーレ」がヴェルディを知りぬいた様式で劇的に歌われている、いわゆるヴェルディの音楽の「サイズ」を心得ていて非常に音楽的であることで、これみよがしなところはなく、音楽そのものへの奉仕であるステッラの真摯な歌をなつかしく思い出しました。
バスティアニーニとの伝説的な2重唱、白眉でした。
これぞライブの魅力いっぱい、最高の「トロヴァトーレ」です。


☆Agnes von Hohenstaufen(イタリア語表記Agnese di Hohenstaufen)のことや歌詞のききとりなどを調べていて徹夜になってしまいました。
ドイツ史、神聖ローマ帝国史も調べましたが、お手上げの状態・・・眠いです。



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イタリアオペラ「トロヴァトーレ」

2009年04月19日 | オペラ
そして2年後、イタリアオペラがまた来日しました。
デル・モナコ、ステッラ、シミオナート、バスティアニー二でヴェルディ「トロヴァトーレ」でオープニングです。

この「トロヴァトーレ」はその前年、トランジスタラジオで、ザルツブルグにてカラヤン指揮、プライス、コレッリ、シミオナート、バスティアニー二で聴いていました。
コレッリにはシビレました。プライスも魅力的な声、この二人は知らない歌手だったのですが、素晴らしかったです。バスティアニー二はプロッティのような劇的なバリトンというより、優雅な声でした。シミオナートがコレッリと仲良く歌っているようでちょっと嫉妬しましたが、まあ親子という設定なら、とほっとしました。
これはライヴだったのです。また聴きたいと思うオペラでした。

「テバルディが来ない!なぜだ!トゥッチも来ないではないか!」と不満たらたら書店でいつもの立ち読みをしていますと「音楽の友」で、カラス、テバルディと肩を並べるプリマでスカラの開幕はステッラにとってかわっている、と書かれていました。写真は大変な美人です。
「きっと若いころの写真だな、実際に見たらギャーといういつもの手だ」と、悪態をついていましたが、ステッラ・・・きいたことあるな、そうだ、昔ラジオで聴いた「アイーダ」だ、あれはすごい声だったな、と思い出しました。

イタリアオペラ初日はテレビで実況放送されました。
どうでもいいフェランドが昔話をコーラスの兵士たちに語り、不気味な雰囲気満載のなか、紗幕が上がり、貴族の館の美しい庭園、何と美しい女性が現れたではありませんか。今まで「一応美人という設定だな」と悪態をついていた私も、その楚々たる姿に釘付けになってしまいました。侍女イネスはあの「リゴレット」で美人だと思ったアンナ・ディ・スタジオです。確かに彼女は美人、でもレオノーラを歌うアントニエッタ・ステッラの美しさは貴婦人の気品をたたえ、百合のような清楚な美しさです。そして声はビロードのようで角度によって光の陰影が違ってきこえるような、微妙な響き、音色の変化を持ち、テノールのリマリッリやバリトンのバスティアニー二とユニゾンや絡みになっても、力強さは一歩もひけをとらず、立体的で壮麗な「声の饗宴」で魅了しました。
シミオナートは老婆の役でしたが、このキーロールとなるだけに見事な歌でした。
バスティアニー二はベン・ケーシーも真っ青、というほどのハンサムで、歌も気品に満ち、今まで聴いたプロッティとは違うタイプでした。

カーテンコールでは若きテノール、リマリッリが大御所シミオナートの手をうやうやしくとっていました。
ステッラは盟友バスティアニー二と微笑み、スカラの今のプリマとして君臨している実力をみせびらかせるのでなく、優雅でした。

ところが、ステッラはプッチーニ「西部の娘」のミニーで、貴族の姫から<アニーよ銃をとれ>のような勇ましくもぶっちぎりの女丈夫を演じ、あっといわせたのです。
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はじめてのイタリアオペラを聴いたとき

2009年04月19日 | オペラ
はじめてオペラをテレビで見たのは、祖母の家に泊まった時に通った銭湯でした。
高い変な声で全部歌ばっかりで・・・「この人たち変だな」と思っていました。
貴族の服装で、たぶん室内オペラだったように思えます。

海の家のテレビで、シフラというピアニストが弾いているリストやショパンは、海に入るのも忘れて釘付けになったものですが、このはじめて見るオペラなるものは奇異としか思えませんでした。

そのころ我が家はラジオだけでした。そのラジオで素晴らしい声が聴こえてきました。そして凱旋の場、日本初公演であるイタリアオペラの初日の放送でした。
エチオピアの姫がエジプトの奴隷になり、ラダメスという敵の将軍と恋を・・・

アナウンサーが何度もステッラと言っていました。興奮していたようです。
何度も「イタリア」とくリかえしていました。
音響の良い押入れにはいって聴きました。
ラジオはもらったばかりのトランジスタでした。

それからなんとなくオペラが気になりました。
そして、教育テレビで、柴田喜代子さん、大谷さん、砂原さん、伊藤京子さん、戸田政子さんたちが出演するオペラや歌曲を鑑賞しました。
細くて高い声で、砂原さんは蝶々さんで「日本一」とか・・・。

オペラに興味を持ってから、新聞でイタリアオペラが来日、とありました。
「世界最高のふたり」というのがデル・モナコ、テバルディで、テバルディは美人とは程遠いおばさんタイプ、なんだかガッカリしましたが、テレビを見ることにしました。

「うわ~、これが本場のオペラか。すごいなあ~。」デル・モナコは美男子、テバルディは全くのオバサンなのに、オペラでは「美人」と歌われている・・・ここで
オペラでは「一応、美人という設定なんだな」と頭を切り替えました。
私はデル・モナコに一目ぼれ、ハンサムで声も素晴らしく・・・。
二日目はヴェルディ「リゴレット」、バリトンのプロッティの歌と演技が素晴らしいこと、テバルディより若いが、肥ったオバサンには違いないトゥッチのジルダ、
コーラスが「なんという美人」と歌いますが「一応、美人という設定なんだな」と
騙されることにして鑑賞。殺し屋の妹マッダレーナの美しいこと、アンナ・ディ・スタジオです。姿も声もいい・・・。
プレイボーイのマントヴァ公爵はジャンニ・ポッジ、声はいいが、容姿はあんまりだ、肥っていて短足、ジルダは「美しいかた」とうっとり歌う!
「もう勝手にしてよ!わかったわかった、一応ハンサムなんだな」と自分にいいきかせながら・・・。

3日目はヴェルディ「アイーダ」、凛とした姿のジュリエッタ・シミオナートの美しいこと、あたりをはらうような威厳も、そして美しい高音から豊かに響く低音まで、聴いていてドキドキしました。将軍ラダメスはデル・モナコ、素敵!!
そして「清きアイーダ、麗しの姿」とラダメスが歌っていたアイーダは、あのジルダを歌っていたトゥッチではないか、アナウンサーは「この若いソプラノは・・」と紹介していたけれど、オバサンには違いない。ところどころ美しいところもあるけれど、高音を歯をむき出して歌うところなど・・・ちょっとね。
でも、確かに声はいい・・・日本人ソプラノの「キャー」という甲高い声ではない。それに見ているとなれてきて、「一応美人なんだな」と思えるようになってきました。でも、シミオナートの女優顔負けのような立居振る舞いの優雅なこと、
「アムネリスの勝ちだな」・・・でも、ラダメスにアイーダをあきらめるように言い渡すところや、僧たちに「呪われろ!」と歌うところなんか、何度も見たくなって再放送や再々放送も見てゾクゾクしました。

最後の演目はマスカー二「カヴァレリア・ルスティカーナ」でシミオナート、「道化師」でデル・モナコ、トゥッチ、プロッティらの豪華メンバー。
シミオナートのせつせつと歌う姿に心奪われ、デル・モナコの歌舞伎役者顔負けの「超演技」と新聞が書いていた「恐るべき声」に打たれました。

それから学校へ行ってもふらふらして勉強はうわの空、耳に残るメロディーやイタリア語の目立った単語ばかり頭にあって、変な自分だと思うようになりました。

レコードも買えず、テープレコーダーもない我が家では、イタリアオペラの名旋律の数々は覚えるしかなく、頭の中で何度も繰り返し名場面を堪能、おかげでなにもかもうわの空、という日々でした。
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