Carlo Bergonzi, L'Alba Separa Dalla Luce L'Ombra
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「暁は光と闇を分かつ」と歌い始めの歌詞、イタリアの歌らしい強い情熱があふれる。
・・・最近90歳で亡くなったイタリアの名歌手、カルロ・ベルゴンツイの端正であり誇り高い表現が素晴らしい。
ダヌンツイオの情熱的な詩にトスティが作曲、歌曲というよりもオペラのアリアのようなスケールを感じさせる。
でもこの曲は男性が歌うものでしょう。
詩: ダヌンツィオ(Gabriele d'Annunzio)
夜明けは 光から暗闇を分かち
私の欲求から 逸楽を分ける
おお 愛しい星よ 滅び行く時だ
さらに神聖な愛が空からお前たちを取り除く
L'alba sepàra dalla luce l'ombra,
E la mia voluttà dal mio desire.
O dolce stelle,è l'ora di morire.
Un più divino amor dal ciel vi sgombra.
燃えさかる瞳よ おお二度と戻らぬお前たちよ
悲しき星たちよ 穢れなき光を消すがいい
私も死ぬのだ 昼間など見たくない
夢と夜を愛するからには
Pupille ardenti,O voi senza ritorno
Stelle tristi,spegnetevi incorrotte!
Morir debbo. Veder non voglio il giorno,
Per amor del mio sogno e della notte.
私を包んでくれ、おお夜よ、お前の母なる胸に
蒼ざめた大地が露に濡れている間
だが 私の血潮からも暁が生まれて
短い夢からは生まれて欲しいのだ 永遠の太陽が!
Chiudimi,O Notte,nel tuo sen materno,
Mentre la terra pallida s'irrora.
Ma che dal sangue mio nasca l'aurora
E dal sogno mio breve il sole eterno!
★ 奔放な詩人ダヌンツイオの詩は、ワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」を彷彿とさせるような愛の内容ですが、イタリアの明るい強烈な
カンタービレの曲は、まぎれもなくアルプスの南、イタリアの陽光を感じさせます。
輝かしい声の魅力を存分にどうぞ。