ベッラのブログ   soprano lirico spinto Bella Cantabile  ♪ ♫

時事問題を中心にブログを書く日々です。
イタリアオペラのソプラノで趣味は読書(歴女のハシクレ)です。日本が大好き。

時に流される自分・・・

2008年10月29日 | 生活・介護
老親介護をしていますが、このごろ父は自分を抑えられなくなっています。
気に入らないとグーでたたいてくるので、危険を感じます。うまくかわしてはいますが。
「もういいかげんにしてよ!何とかして!」と内心思うのですが、父は父でストレスがあるのでしょう。
今日はタクシーを頼んで山へドライブに出掛けました。
普段、近所へ散歩か通院くらいしか外へでることはないので、きれいな景色を見て喜んでいました。

でもそれも忘れる父、ひとつひとつの動作が可愛くて、私にとってかけがえのない父。
私はもう手一杯なんだけれど、まだまだ自分が至らなくて、申し訳ないと思います。

それと自分自身が介護という時間に流されていくこと、昔と違って生活とか世界が変わってしまったこと・・・鋭い感覚も時間をかけてやりぬくことも考えることも、かつての私はもはや遠い存在になってしまったように思います。

でもいつも「今が一番幸せ」と思います。幸せの青い鳥、ではないけれど。
今出来る事を工夫して暮らしていくこと、そんな時、歴史や漢詩、ヴェルディやロシアオペラ(たとえばボロディン「イーゴリ公」・・・これはロシアの春秋・戦国です)、
そして三国演義、ストレスなんて吹っ飛びます。諸葛亮の唐国強さん、ステキ!!

教育テレビの「おしゃれ工房」で佐伯チズさんがゲストの中年の主婦にビシッと言っていた事、この人強いなあ、と思いました。
主婦が「一応メークしているつもりなんですけど」と言うと「一応、って言ったわね。」ってその考え方に強い姿勢で「メークアップでなくメークダウンですよ。ほんとに綺麗になろうと思わないと!」とハッパをかけているのを見て、私も「ハイ!」っていう感じでした。私なんかほとんどスッピン・・・その日からメークしましたよ。
コメント (2)
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レッドクリフ疑問あり

2008年10月28日 | 中国文化・歴史
最近「レッドクリフ」の映画の宣伝がよく目につきます。
でも、三国志ファンってあまり期待していないかも?
実際に見ないとこんなこと言えないのですが、さんざん三国志に酔って来た私は、ちょっと疑問におもうところがあります。

1、「赤壁」決戦の原因は魏の曹操が呉の知将である周ユの夫人小喬にあこがれて、ではない。人妻への憧れを作ってあまりにも安っぽいイメージ。

2、「赤壁」は小よく大を制す、だけでなくほとんど中国統一を目の前にした曹操の敗戦は、黄河流域での勝利も長江での決戦では通用しなかったこと、地の利のある孫権・周ユの作戦にはまってしまったこと、であり、この戦いによって三国時代がはじまったこと、
諸葛亮が考えていた「天下三分の計」が現実になっていくこと、など興味絶大です。

映画でどこまで三国志が描けるのか、少しでも変な演出があれば筋が違ってしまいます。
それにしても劉邦だった役者が趙雲、チンギス・ハーンが関羽、それに優男の諸葛亮、どうして?と思う中村獅童が甘寧(映画では甘興?)、オーラのないスタイル美人の小喬さんの女優、ああああああ・・・でも、レンタルで見てみます。ショー「三国志」のような予感がするのですが。
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シベリアのトラ、ですって?バリトン歌手ホロストフスキー

2008年10月28日 | オペラ
以前衛星放送で「プロムス2006」があり、そのなかでロシア出身のバリトン、ホロストフスキーが歌っているのを聴いて、大変な感銘を受けました。
多分、それは歌だけでなく、持って生まれたような魅力が溢れていたからでしょう。
そして今日、教育テレビで再放送があるのを偶然見つけ、しっかり聴こう、見よう、と待ち構えていました。

感想ですが、司会者がメチャクチャ、呆然としました。
「ゴッビやカルーソのような美声」ですって?
ゴッビは往年の名バリトンで強い性格表現に長けていました。思っていることを音色を変えて強烈に歌います。イヤーゴやスカルピアを歌って彼の右に出る人はいないでしょう。
でも、彼のルーナ伯爵(トロヴァトーレ)とか、エスカミリオ(カルメン)とか、イケメンの役なんて考えられません。アクの強い歌い手でした。「オテッロ」の日本公演では主役のデル・モナコを完全にくってしまっていたそうですから。
また、カルーソはリリコ・スピントのテノールであり、声質が違います。

それにホロストフスキーのことを「シベリアのトラ」と称賛?していました。
「シベリアのバスティアニーニ」じゃなかったのしょうか。
まるで「軍人」みたい。「トラ」なんて!・・・たしかマレーのトラ、というのが戦記ものにあったっけ。

歌ですが、最初にボロディンの「イーゴリ公」のアリア、ゾクゾクしました。
このオペラのヒーロー、イーゴリ公は敵のコンチャク・ハーンのもとで捕虜になりながら、「英雄は英雄を知る」という三国志の場面のように、敵将に歓待されていますが、切々と祖国への愛と美しい妻への想いを歌い、もうぐっときます。

次にヴェルディ「エルナーニ」のアリアですが、イタリア語の不鮮明さ、カンタービレの腰の弱さ、カップッチッリやバスティアニーニ、ブルゾンも持っていた輝かしい強靭さが前面にでてこないので、物足りないのです。ヴェルディの強烈で高貴なカンタービレを歌ってこそ「ヴェルディバリトン」とされるのですが・・・残念です。

「カルメン」から闘牛士の歌は、この上なく魅力的、男の色気爆発、もうドキドキです。このバリトンって全身から魅力が涌き出るような「華」があるのですね。

このような歌手は今ほとんどいません。かつては綺羅星のごとくいましたのに。
声を大切にしてほしいです。
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