書店で浅田次郎の「終わらざる夏」上下2巻を立ち読みしていた。
今、購入するのはためらった。
悲しすぎて・・・深呼吸を何度もして、時間もたってから読もうと思う。
「二度と戦争はするな、戦争に勝ちも負けもあるものか、戦争をするやつはみんな敗けだ。・・・略・・・一生戦争をしねえで畳の上で死ねるんなら、その時が勝ちだ。
じじいになってくたばる時、本物の万歳をしろ。わかったか」
これは萬助という登場人物が、子供たちに作品の中で語った言葉だ。
浅田次郎さんは雑誌「will」で述べている。
「萬助は全く無知で、どうしょうもない社会の底辺にいる男です。
でも、あの時に萬助のような人間がいて、アウトサイダーであるがゆえに、客観的に世の中をみていたように思う。
また、「僕らがこうして生きている限り、もし幸福であるならこの幸福は誰によってどのようにもたらされたものか、もし不幸ならば誰が元凶でどういう経緯でこんな惨めな思いをしなければならないのか、という確認をするのが歴史です。
そのためには身近な歴史ほど重要になる。