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調子悪くてあたりまえ/近田春夫自伝

2024年04月12日 | ブックレビュー

 ご存じ近田春夫の自伝で、前から興味があったのですが何しろ本体価格2800円というボリュームに怖気づいて手が出せずにいました。

 が、先日ムッシュかまやつの自伝を読んだら面白くて「やはりミュージシャンの本は面白い!」と思ってこちらも入手しました。

 オビの目立つ文字は

・生誕70年、音楽生活50年。
・インタビュー40時間超!
・日本音楽・芸能誌第一級資料にして「恥ずかしくない大人」でいるための虎の巻

というもの。

 中身も凄く面白かったですし、私はこの人を誤解というかキチンと理解していなかったとあらためて思いました。とはいえ、近田先生自身が「ファンにおもねったことはない」とか「俺のすべての活動をフォローしてるファンっていないんじゃないかな?」と言ってますので、わかってる人の方が少ないでしょう。そういう意味でも、少しでも興味がある場合はこの本を読んでみることをお勧めします。

 私の場合は、「ラジオDJで受けたキャラでもって音楽界を渡り歩いてきた人」というイメージだったのですが、少なくともそれは完全に変わりました。そもそもこの人に興味を持ったのはNHKのラジオでやってた「歌謡曲ってなんだ」というコーナーですが、本当に昭和歌謡が好きで詳しい人だと知ったのはその時。

 元々はクラシックピアノから始まってそういう素養もあり、この人の実力と才能をもってすればカリスマプロデューサーにも、芸能界の黒幕として暗躍することもできたでしょうに、それをしなかったのが興味深いわけです。ちなみに、ある時期というかかなり長い期間に渡って収入を支えていたのがCM音楽の制作だったそうで、誰でも知ってるようなCMをいっぱい作ってたのでした。そちらもまったく知りませんでした。

 そんななのでそれで食べていくのも可能だったわけですが、音楽家としてそれでいいのか?と思い、今ではもうやっていないというのも潔いと。

 とにかく「え? え?」と驚く話が多いので、「近田春夫」という名前に少しでも反応したら読んでみるべきでしょう。


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