中学生の頃に読んだ古い雑誌の新譜紹介に出ていたアルバムを、Spotifyで探して聞いてみる企画の第二弾です。ちなみに掲載雑誌はヤングギター1977年11月号。当時私は中二でした。幸い中二病ではなかったような(?)。
では、さっそく行きましょう。
◇近田春夫&ハルヲフォン/ハルヲフォンレコード
ご存じ近田春夫先生のハルヲフォン。近田先生のポップな曲と、みずみずしいヴォーカルが聞けます。なかなか面白いですね。中学生の頃に聞いてたら、多分この世界がわからずに「ロックじゃないとつまらん!」と言ったかもしれません。
◇ラジ/ハート・トゥ・ハート
音もいいし声も曲もいいし、知らん顔してこれを流すと最近の曲だと思われるかもしれませんね。もっとハスキーでジャジーな人だと思ってたら、今井美樹さんみたいな感じのヴォーカルです。当時ラジオの新人紹介みたいなコーナーに出てきて、「CMで『南の風 風力3』って歌ってるのが私です。」と言ってて「ほぉ~」と思ったのを覚えてます。あれはCMだけの曲なのか、このアルバムには入ってないですね。
この雑誌には広告も出てましたが、サウンドプロデュースが後藤次利&高橋幸宏、ミュージシャンも鈴木茂、坂本龍一、斉藤ノブなど錚々たる面々。ニューミュージックというよりは、聞いた感じはもうシティポップですね。ただ、中学生がAMラジオでこれを聞いてもわからなかったのではないかと。一発ヒットが出てれば大スターになってたかもしれませんね。
◇スティーブ・ウィンウッド
1曲目から「おお、かっこいい」とは思ったのですが、なんか全部同じ感じに聞こえて、知らないうちにアルバム全曲が終わってました。多分中学生の頃に聞いてたらわからなかったでしょう。
◇キャロル・キング/シンプル・シングス
これも大人なら誰でも知ってるアルバムですが、もうちょっとキャピキャピしてたりロックな方がいいなあ。…と思って聞いてたら、途中でいきなり威勢のよい曲が出てきてびっくり。さすがにツボを押さえてます。なかなかいいですが「大好き!」とまでは行かず。
◇クリス・ヒルマン/順調航行
1曲目のイントロが始まって、すごくかっこいいので驚いてしまいました。タイプとしてはすごく好きです。バーズでベースを弾いてた人なんですね。ふ?む、フォークロックとでもいう感じかもしれませんが、普通にいい曲が多いです。イーグルスとかビリージョエルとか、歌にもサウンドにもそういう方面をイメージさせます。名盤だと思います。
◇エリック・カルメン/雄々しき翼
曲はかっこいいのですが、声があんまり好みではない…と勝手なことをいいます。まぁ好き嫌いというのはそういうところでしょうね。音のクオリティは高いのですが。
◇ジョン・トロペイ/宇宙楽園
これはかっこいいですね。名前だけ知ってて、てっきりジャズの人だと思ってましたが、1曲目がバリバリのファンクなのでしびれました。PCに接続しているモニターで聞いたのですが、ちゃんとしたオーディオでもっとでかい音で聞きたいと思ったくらい。
それで調べてみたら、参加ミュージシャンはウィル・リー、マイク・マエニエリ、ランディ・ブレッカー、マイケル・ブレッカー、スティーヴ・ガッド、ラルフ・マクドナルドなどなど。そりゃかっこいいわ。中学生の頃に聞いてたらどういう反応だったでしょうか。「ふ~ん。」とスルーしたか、友達に「ジョン・トロペイ知っとるか? 今はあれ聞かんと!」と偉そうにぶって嫌われてたか。
◇ジョニー・ウインター/ナッシン・バット・ザ・ブルース
この人はかなりキャリア長いですが、このアルバムはコテコテの(?)ブルースでした。実はビデオを見たことあるのですが、その時はロケンロールでジョニーBグッドをバリバリとやってたので、そっち方面の人かと思ったら、どちらかというと本来ブルース寄りの人なのかもしれません。今聞くとかっこいいけど、中学生の頃に聞いたらわからなかったでしょうね。当時はブルース聞くと同じ曲ばっかりと思ってたので。
◇加藤和彦/Catch-22
こちらはベストアルバムですが、フォークル~ミカバンド~ソロ作品まで合計22曲入ってるので「Catch-22」というタイトルなのですね。やはりミカバンドの頃のが好みですが、ソロ作品のもよくて特にこの時点での最新作「それから先のことは…」の曲がいいです。ボーカルはさらっとしてますが、バックの音はキッチリ作ってあって聞きやすいし良い曲多いです。トノバンのソロというとほぼまったく聞く機会がなかったのですが、これは新たな発見でした。ただし、中学生の頃に聞いてても満足しなかったでしょう。「もっとロックでないと!」と。
◇トッド・ラングレン&ユートピア/悪夢の惑星
トッド・ラングレンというひとは名前しか知らないのですが、Spotifyではこのアルバムはユートピア名義になってますね。いきなり「よろしく、ネッ!」と攻めてくるかと思ったら、結構プログレ色があって私には味が濃すぎでした。中学生の頃に聞いてたら、当然「わからん」と言ったことでしょう。
ということで、第二弾ではクリス・ヒルマン、ジョン・トロペイなど新たな発見というか出会いがありました。いい曲もいいアルバムも知らなかっただけで色々あります。Spotifyで世界が広がって私は幸せかも。
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