山本周五郎
『おさん』★★★★+
-------(抜粋)
さまざまな人生の、確かなカタチ
洗練された短編小説の醍醐味がここに。全10編
純真な心を持ちながらも、女の〝性〟ゆえに男から男へわたらずにはいられないおさん――。
世にも可愛い女が、その可愛さのために不幸にひきずりこまれてゆく宿命の哀しさを描いた『おさん』
芸妓に溺れ込んでいった男が、親友の助力で見事に立ち直ってゆくまでを描いた『葦は見ていた』
〝不思議小説〟の傑作『その木戸を通って』
ほかに『青竹』『みずぐるま』『夜の辛夷(こぶし)』など全10編を収める。
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・青竹 ★★★★+
(「ますとを」昭和17年9月号)
めずらしい戦国物
さしものに描き加えた数珠の意味を知り感涙
・夕靄の中
嘘が生んだ美しい物語
・みずぐるま
薙刀を持つ凛とした若尾の姿
友情は儚い
姉の名前が深江
・葦は見ていた
続いて深江が登場して、ちょっと気が削がれた。
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―—あなたは情なしよ
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過去の恋愛とはそういうもの。でも哀しいかな、思い出してほしいと思う心情
・夜の辛夷(こぶし)
岡場所物の代表作
(他、・ほたる放生 ・つゆのひぬま)
いつかジャンルで分けてみたい。
・並木河岸
夫婦に訪れる危機
息抜きの気持ちがよく分かる。
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「たしかに変わったわ」とおていが云った、「まるでいいひとでもできたようだわ」
「このごろ長を見かけないな」と銀次はおていの顔を見た、「多助は牢から出て来たのか」
「話をそらすわね」
「わかったよ」興もないというように、彼は手を振った、「多助はまだ出て来ないのか」
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長坊がいてよかった。
・その木戸を通って
不思議小説と事前情報で知っていた。
何の前情報もなく読みたいけど、情報過多
江戸時代のSF!?
その木戸の先には・・
標題作
・おさん
"性"のかなしさをシリアスにえぐり出した小説
別の男の名前を呼ぶ女
・偸盗(ちゅうとう) ★★★★
(「オール讀物」昭和36年6月号)
滑稽物の一人語り+α
・饒舌り過ぎる ★★★★
(「オール讀物」昭和37年6月号)
「饒舌り過ぎる」
考えさせられる いつか再読したい。
先日、山本周五郎を貸してくれた張本人にすっかりハマッてしまったことを報告
一年もしないうちに20冊を一気読みですから・・(笑)
張本人→うちの会社の管理会社の方です。
彼は現在精神的に病んでいるようで、覇気がない返事なのが残念だった。
放っておこう・・
わたしもこの一週間たくさんの夢をみて、うなされて、真夜中に起きてしまうことしばしば。
それもこれも相方のせい。
まぁよいか。
無駄なあがきをしても仕方ない。