村上春樹
『ダンス・ダンス・ダンス㊤』★★★
多少無理がきく身体
我ながらタフだと思っていた。いる。
規則正しい生活を送っている。
(たまにジャンクなカップラーメンが美味しく感じるけど・・)
何が言いたいかと・・目前にあって不安で過去を反芻してしまった。
だからちょうど春樹が沁みて落ち着く。
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「そういのって慢性化するってことなんだ。日常に飲み込まれて、どれが傷なのかわからなくなっちゃうんだ。でもそれはそこにある。傷というのはそういうものなんだ。これといって取り出して見せることのできるものじゃないし、見せることのできるものは、そんな大した傷じゃない」
「あなたの言いたいことはすごくよくわかる」
「そう?」
「そうは見えないかもしれないけれど、私だっていろんなことで傷ついたのよ、ずいぶん」
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長く長く引き延ばされた夕暮れのような一日だった。めりはりというものがない。
窓の外の灰色に少しずつ黒が混じっていって、やがて夜になった。陰鬱さの質が少し変わっただけだった。
世界には二色しか色が存在しなかった。灰色と黒。それが一定期間をおいて行ったり来たりしているだけなのだ。
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「僕の人生は僕のものだし、君の人生は君のものだ。何を求めるのかさえはっきりしていれば、君は君の好きなように生きればいいんだ。人が何と言おうと知ったことじゃない。そんな奴らは大鰐に食われて死ねばいいんだ。」
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人間関係がこじれているとき、大抵はこの2つの痛みのバランスが悪いときです。
どちらかの痛みを避けすぎている、
どちらかの痛みを受け入れすぎている、
2つの痛みのバランスがくずれると、人間関係はどんどんこじれていきます。
もし、あなたが「こじれた人間関係をなんとかしたい!」と思っているとしたら、
自分はどっちの痛みを避けすぎているか、どっちの痛みを受け入れすぎているか、
しっかり振り返ってみてください。
そして、
避けすぎているものがあれば、勇気を出して、少しずつ受け入れてみてください。
受け入れすぎているものがあれば、勇気を出して、「ノー」と言ってみてください。
今までやっていなかった行動ですから、たぶん最初はツラいし、やりづらいし、やめたくなると思います。
なので無理強いはしません。
何度も言いますが、ほんっとに痛いですから。
でももし、こじれてしまったのが、あなたにとって大切な人なら、
その痛みを乗り越えてでも「いい関係になりたい!」と思える相手なら、
痛みを受け入れる勇気を持って欲しいと、私は思っています。
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