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📚読書備忘録📚
(自己評価★★★★★)+泣ける物語
たまに山ブログ
         

M

2022-02-04 | 作家別諸々(ま行)

 

 

森見登美彦
『太陽の塔』★★★


デビュウのきっかけとなった作品
日本ファンタジーノベル大賞受賞作

 

--------(抜粋)

 

彼女はあろうことか、この私を袖にしたのである。

巨大な妄想力以外、何も持たぬフラレ大学生が京都の街を無闇に駆け巡る。
失恋に枕を濡らした全ての男たちに捧ぐ、爆笑青春巨篇!

私の大学生活には華がない。特に女性とは絶望的に縁がない。三回生の時、水尾さんという恋人ができた。毎日が愉快だった。しかし水尾さんはあろうことか、この私を振ったのであった! クリスマスの嵐が吹き荒れる京の都、巨大な妄想力の他に何も持たぬ男が無闇に疾走する。
失恋を経験したすべての男たちとこれから失恋する予定の人に捧ぐ、日本ファンタジーノベル大賞受賞作

 

--------

最初の出だし、あまりな文字の羅列の連続に睡魔( =_= )★
独白にしてもこれは個性的過ぎる~(苦笑)

だってフラれた彼女を「観察と研究」という名目で追いかけるって・・
ストーカーじゃん!ってね(^▽^;)
そう思わせないところがまた上手いな。

途中途中クスッと笑える箇所もあり、後半の「ええじゃないか」が最高潮!

 

実は太陽の塔を見たことがないわたし・・
一度見てみたいな。
物語の中にあるように、バスの車窓からいきなり現れる異物感を見てみたい。

 

本上まなみが解説です。

 

 

 

一作読んだ以来だった。

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森見登美彦『熱帯』★★★★+世界の中心には謎があるー知っていたけど読む機会がなかった作家さん。検索で辿り着いた書評を見て興味が湧いた『熱帯』...

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他の作家さんにはない独特な文体なんだけど、
どこかに町田康、そして村上龍を彷彿させるものがある。

しかし・・学生物語は(いくら大学院生とはいえ)に が て (^▽^;)

自分なりにチョイスを変えよう。
学生が主人公じゃない作品をもっと読んでみたい。

下記あたりかな。

『きつねのはなし』
『夜は短し歩けよ乙女』
『【新釈】走れメロス 他四篇』
『有頂天家族』
『聖なる怠け者の冒険』
『夜行』

早速『きつねのはなし』GETです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

映画『太陽の塔』公式サイト

映画『太陽の塔』公式サイト

 

映画『太陽の塔』公式サイト

 

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M

2022-02-03 | 作家別諸々(ま行)

 

湊かなえ
『山女日記』★★★

やまじょにっき
かと思ったら素直にやまおんなでした(^▽^;)

きっかけはNHKのドラマです。
湊かなえが山に登るのは、日本百名山か何かの番組に出演してて知っていた。
ただ苦手な作家さんである・・
参照 M - ◆BookBookBook◆

 

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湊かなえ『告白』★★松たか子のイメージ映画はヒットした時にみて・・・忘れた(笑)覚えているのは号泣しているシーン今回といいまた学生だなって思...

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さて山女日記3



山ドラマは目線が違う。ってか初じゃない?
なんせこの数年山に通い詰めてますからね~
「そうそう!」「あるある」共感どころが満載だった。


主人公は立花柚月
山岳ガイド(&帽子職人)で山で再会した元恋人を巡る山物語

しかし工藤夕貴そのまま歳を重ねればよいのに・・
ヒアルロン酸打ち過ぎ 顔面ぱんぱん(^▽^;) 髪色も痛々しく・・
さりげなくがどんどんエスカレートしてしまった例
そこが目について残念な気持ちに(そこじゃないって?)

山のあれこれもそうだけど、
このドラマはダンディーなお父さまと村長の触れ合いがよかった。
若林真由美は永遠!好き!

私的にはジェンダーカップルの回を繰り返し観てしまった。
唯一安達太良山は何度も行っているのもあり、なつかしさを感じた。
(もちろんブログ拝見してます(^▽^)/)

 


--------(抜粋)

 

こんなはずでなかった結婚。捨て去れない華やいだ過去。拭いきれない姉への劣等感。夫から切り出された別離。いつの間にか心が離れた恋人。
……真面目に、正直に、懸命に生きてきた。なのに、なぜ? 誰にも言えない思いを抱え、山を登る彼女たちは、やがて自分なりの小さな光を見いだしていく。
新しい景色が背中を押してくれる、感動の連作長篇

 

--------

 

ドラマ先行型とは言え、やはり小説で読むとまた違った味わいがある。

ってか柚月は主人公ではなかった。
山を取り巻く人達の中の一人(この続編は柚月が主人公なのかな?)

しかしですね・・やはり湊かなえ
内面をぐりぐりえぐってくるのよね・・(^▽^;)
わたしはそれが苦手と言うか重ねたくはないんだけど、
気づくと現実の自分と重ねてしまい嫌気がさしてくる。やだやだ。

うーん 第二話までは何とか耐えたかな(笑)

そう言いつつも数時間で完読でした。
読ませる力はさすがプロの筆力ですな。

私的備忘録なのであしからず!
(誰だって好き嫌いはあるでしょ?)

 

読了後山に行きたくなったのは言うまでもない。
今週末かる~く奥多摩行って来ます(^▽^)/


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K

2022-02-02 | 角田光代

 

角田光代
『私はあなたの記憶のなかに』★★★★★

 

--------

さがさないで。
私はあなたの記憶のなかに消えます。

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この帯の一文に惹かれて買ったまま
My本箱の未読本
何となく最近角田光代を読んでないなと思い手に取った。


2020年10月以来・・

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角田光代『薄闇シルエット』★★★★+こちらも古本屋さんから。再読・・かもしれない。記憶はぼんやり。キリエ発行日は2009年(備忘録前)---...

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1996年~2008年の作品を纏めた短編集

・父とガムと彼女 ★★★★

最初からガツンとヤラレた。
こういう話って他人事とは思えなく、騙されたままでいたい。



・猫男 にゃおん

 

 

・神さまのタクシー 

無防備で自由だった学生時代を思い出す。
キラキラと輝く若き日々
怖いものなどなかった。



・水曜日の恋人 

儚い シャンプーの香り
        
わたしも昔は言ってたな「不倫だけはなし!」ってね。
(今は別にどちらでもよい そう他人事)



・空のクロール

 

---

 

プールにはだれもいなかった。自分の身に着けた紺色の水着を眺め、それから目の前に広がる長方形の水のかたまりを見た。だれも泳いでいないのに水面は細かく波を打っていて、まるで型抜きされた巨大なゼリーみたいだった。隅に銀色の低い梯子があった。三段目から水の中に消えて、のぞきこむとその銀色は崩れてちらちら揺れていた。手すりにしっかりつかまって、一足ずつ梯子を下りる。三段目で足の先が水に触れた。生ぬるい水が、やわらかく私の足首を包む。脛から順々に、膝、股、腰と水に沈めていく。私をとりかこむ水は笑うように揺れ、表面は大きく波打つ。胸まで沈め、水着に縫いとられた校章のマークが水面に消えると足がコンクリートに触れた。

 

---

 

靴の中の金魚・・想像してもコワイ(^▽^;) 
(別で読んだ森見登美彦の小説にも金魚が出て来てギョッよ(苦笑))

思わず「金魚」は何を意味するのか気になって調べてみた。
「豊かさや権力を象徴している黄金色  ... 日本人の間で「赤い金魚」が好まれるようになったのには「魔除け」の意味があったのです。
鮮やかな赤い色には強い呪力があり、病魔、災厄を退散させるという、赤い色への信仰は全国的な支持を受けていた」
ふむ。

 

 

・おかえりなさい

見知らぬ老婆の記憶の中の愛しき人に成り代わる物語

 

 

・地上発、宇宙経由 ★★★★★ 

重ね合わせたくはないが、偶然出逢ってしまう「運命的」と言える出来事も、
それは本人の捉え方次第で・・
そういう宿命的と思える「縁」を深く考えてしまうのは女子的なのかもしれない。
腐れ縁とはそういうもの。
無限ループに陥る ぐるぐる回る世界
                

ストップ!!

 

 

・私はあなたの記憶のなかに  

前向きでいようと思わされる物語
今は無き特別列車にあった食堂車の描写がなつかしさを誘う。
西武鉄道で復活!?してますが
★参照★ https://www.seiburailway.jp/railways/seibu52-shifuku/

想い出の場所はそこかしこにあって、かならずと言っていいほど愛しい人の顔が浮かんでしまう。

 

 

 

たまにハッとさせられる一文がちりばめられていて、読ませる一冊です。

お友達や読書会メンバに「おすすめ」メールしちゃった。
推し本です(^▽^)/いかが?


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K

2022-02-01 | 作家別諸々(か行)

 



神永学
『確率捜査官 御子柴岳人 密室のゲーム』★★★

 

知人から借りっぱなしの本
かる~く楽しめるエンタメ推理小説です(^▽^)/

まず着眼点がおもしろい。

---

「何が言いたい?」
「数字に頼り過ぎると、大事なものを見落とす」
「感情に走れば、本質を見失う」
「では、訊くが、お前は事件の本質を見ていたのか?」
「どういう意味で?」
「得意の数字で、考えるといい」


---

 

 



『メンタリスト』のジェーンじゃないけど(カレはコンサルタント)
何度観たかしれない。好きだったなぁ


捜査に関わる表題の御子柴岳人は数学者である。
その一風変わった目線から繰り広げられる推理 取り調べから事件を解決!

確率

しかしこの方チュッパチャップスなめ過ぎ(^▽^;)虫歯になるよ。
目につく・・言葉につく?

 

軽そうでいて、重い話題も出るんだけど、そこをサラッと流されて、
重きを置かない程度の重さになってしまっている。
現実もそうかもしれないなって思った。

死に対する感覚
本人次第で軽くも重くもなるし、言わずと知らないこともある。
受け止め方も然り。

 

 

 



あと『クリミナルマインド』なプロファイリング(容疑者あるある)
最初の方はかかさず観てたドラマ

統計学から割り出せ!

 

---

 

「この選択で、あんたの未来が変わる。さあ、どっちだ?」

 

---

 

ドラマにしたらおもしろいかも?
伊坂系かな。

数学者 VS 刑事
(もちろん数学者はイケメンでね)

 

『メンタリスト』『クリミナルマインド』を思い出すような内容だった。
D-Life覚えてる?   ギブス!

 

 

 

 

 

 

 

 

こちら山猫の作家さんです。にゃおん

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神永学『怪盗探偵山猫』★★★★交換読書で後回しになっていた本山猫がよい味を出していて小気味よくさくっと楽しめた。嫌味がないキャラクターを上手...

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