土曜日、こげの手術の日でした。
金曜日に動物病院に預けた夜は、家族三人「なんか変よね」とこげの存在が大きく感じた日でもありました。
どうなるのか、どんな手術なのか想像はできないから余計に不安です。当の本人だって知らないところに一人置かれてどれだけ心細いか、
大きな声で鳴いていないだろうか、ど田舎の中で育ったから声を小さく鳴くことなんて知らないし、寝不足になっていないか、ごはんは
食べたのだろうか…お前がいないだけで私たち三人は落ち着かない・・・
二時半に来てくださいと言われ、手術に立ち会ってください・・と言われたけど そんなずぶの素人に手術を見ているなんて、まさか
ないだろうと思っていましたが、当日待合室で待っている間に「手術についてこれを読んでおいてください」と渡された紙には
どういう薬や器具を使うか、先生やスタッフの心構えや注意事項など書かれていて、家族に立ち会ってもらいますとありました。
まさか・・・と、そんなの見たら私とおとうさん、特におとうさんはその場で卒倒しかねません。今まで 数度そんなことがあったので
要注意人物なのだもの。先生に促されて診察室に入ると診察台にこげが横になっていて、どうやら少し麻酔をうけているのか
首を回して振り向いてきた。一日ぶりのこげに私は頭を撫でてあげたら後ろ足をピーンと伸ばす ご機嫌のポーズをとったので
安心して撫で続けていたら、やっとわかったのか立ち上がろうと暴れはじめた。「あかんのよ」と口に手を持っていくと
歯がゆいのか、私のカーディガンの袖口を噛み噛みしたので「噛んでいいよ」とずっと噛んでいた。
尿管に入っていた石はほとんど膀胱に戻して、あと少し二個ほどレントゲンに映っていたけど、前日見た膀胱の中の石が
尿管から戻ってきた石と合わさり、ますます増えていた。先生は残りの尿管の石を戻してから膀胱から取ります。と言い
手術室には入れませんから間のドアの窓から見ていてくれたらいいですよ、途中で待合室に行かれても結構ですと言ったので
生々しいシーンは見なくても済みそうだと安堵しました。このあと全身麻酔をして始めますと言われ一度退室しました。
次に呼ばれて入って行くと、先生と助手、スタッフが二人いて、一人はこげを好いてくれるおねーさんで「こげちゃんだぁ」と
名前を覚えてくれているくらい愛想よくしてくれる。そのおねーさんがモニターの前に立っていて機械音が鳴りだした。
おとうさんが小声で「おい、またモニターや」と言うのでその時 おじいちゃんが急変してきたときにもベッドサイドに置かれていた
モニターに血圧、体温、心拍などのデータとそれを記す紙が出てくる、様々な音が思い出されて私は「またぁモニター音か」と
苦笑してしまった。動物病院でもきちんと人間並みの設備ですることに安心しこれなら大丈夫だと思うことにしました。
こげはもう切るところだけ開いた手術服をかぶせられ、先生の手元は私たちからは見られないように何十本もの鉗子や糸や
ガーゼの山が台に乗せられていた。その向こうで動く先生の手と向かい合った助手さんの鉗子を持つ手しか見えません。
最初のうちは血も見えませんでしたが 切開したのかガーゼが血まみれになったのが出てきたときはおとうさんは待合室に
行ってしまいました。頑張っているんだから、こげを一人にしておくのはできないと私はずっと見ていました。
予定は一時間でしたが なかなか石の数が多く小さいのか時間がかかっているようでした。糸で縫い始めたときに私も
立っているのが限界になり、待合室で座って再度ドアの窓から見続けていました。二度ほどモニターの音が警告なのか
音とランプの色が変わったときにはびくっとしたけど、それは想定内なのか手術室では変化もなく、おねーさんが
「血圧○○、体温○○度、」などと読み上げる声に早く終わってほしいと思ったのでした。
スタッフの一人がトレーに乗せた石を見せてくれました。それはまるでズックの中にいつの間にか入ってくる小さい小さい
石粒、一ミリほどのものばかりが20個以上はあったようです。取りきったのでもうすぐ終わります・・と言われて
待合室に戻りました。夕方5時は回っていました。3時過ぎから始めたので二時間でしょうか・・・こげもこれで
痛みから解放されるのか。。。あとは尿管からオシッコがちゃんと出ればいいのだけど。それからまたしばらく待っていたら
先生が出てきて石の成分は調べてもらうと何かがわかります。以前は尿の成分が沈殿して石になることが多く、それは薬や
食事療法で溶かして出せましたが、最近はそれ以外の要因もあることがあり、それはエサだったり環境、オシッコを我慢する
傾向の犬なら、散歩の回数を増やすとか対処はいろいろです・・と教えてくれました。エサは問題ない、ここで勧められた
ロイヤルカナン製だけど・・・オシッコだって庭に放しているときは母屋の裏にこげのトイレ場所があって、夜中でも
チリリンと鈴を鳴らして走っていくのを聞いておばあちゃんは「あ、こげがおしっこや」と気がつくときがあるって言って
いた。確かに 私たちと寝るようになってからは 朝までずっと寝ている。私が起きた後起きてきてエサを食べてオシッコに
行って、また寝る、つまりこげは人間のように二度寝をするまで進化しているのだ。散歩に出たら 何度もマーキングする
のに、眠るときは朝まで我慢するのは異常だったのかもしれません。そういうこともこれからは正さなくてはならない。
幼児に言うように「ホレ、オシッコした?オシッコ大丈夫?」ということになるやもしれません。
半分麻酔が取れたので 個室?寝かされた居室に行くと口からだらんと舌を出したまま目を開けています。前足に点滴が
つけられ、声をかけても反応がないので「こげ、がんばったね」とおとうさんとかわるがわる声をかけていたら
スタッフさんが「耳は聞こえているので呼んであげたらいいですよ」と言ったのでずっと呼んでいた。こげがいきなり
半身起き上りかけたけど、ばたっと倒れて横になった。また頭を上げて傷口を舐めようとするんだけど体が持ちあがらない
みたいなので「うんうん、わかったから起きなくていい」と言ってやった。私たちに気がついたのか、小さくクゥンと
鳴くのでたまらなかった。早く元気になって帰ろうね、もうちょっと辛抱してよ、といっぱい声掛けていたいけど
こげを早く休ませてあげるのがいいと帰ることにした。
私はつい昨年までのおじいちゃんの姿とこげの姿が重なって、胸が痛くなってきたけど
おじいちゃんも力をくれているんだと思うことにした。
金曜日に動物病院に預けた夜は、家族三人「なんか変よね」とこげの存在が大きく感じた日でもありました。
どうなるのか、どんな手術なのか想像はできないから余計に不安です。当の本人だって知らないところに一人置かれてどれだけ心細いか、
大きな声で鳴いていないだろうか、ど田舎の中で育ったから声を小さく鳴くことなんて知らないし、寝不足になっていないか、ごはんは
食べたのだろうか…お前がいないだけで私たち三人は落ち着かない・・・
二時半に来てくださいと言われ、手術に立ち会ってください・・と言われたけど そんなずぶの素人に手術を見ているなんて、まさか
ないだろうと思っていましたが、当日待合室で待っている間に「手術についてこれを読んでおいてください」と渡された紙には
どういう薬や器具を使うか、先生やスタッフの心構えや注意事項など書かれていて、家族に立ち会ってもらいますとありました。
まさか・・・と、そんなの見たら私とおとうさん、特におとうさんはその場で卒倒しかねません。今まで 数度そんなことがあったので
要注意人物なのだもの。先生に促されて診察室に入ると診察台にこげが横になっていて、どうやら少し麻酔をうけているのか
首を回して振り向いてきた。一日ぶりのこげに私は頭を撫でてあげたら後ろ足をピーンと伸ばす ご機嫌のポーズをとったので
安心して撫で続けていたら、やっとわかったのか立ち上がろうと暴れはじめた。「あかんのよ」と口に手を持っていくと
歯がゆいのか、私のカーディガンの袖口を噛み噛みしたので「噛んでいいよ」とずっと噛んでいた。
尿管に入っていた石はほとんど膀胱に戻して、あと少し二個ほどレントゲンに映っていたけど、前日見た膀胱の中の石が
尿管から戻ってきた石と合わさり、ますます増えていた。先生は残りの尿管の石を戻してから膀胱から取ります。と言い
手術室には入れませんから間のドアの窓から見ていてくれたらいいですよ、途中で待合室に行かれても結構ですと言ったので
生々しいシーンは見なくても済みそうだと安堵しました。このあと全身麻酔をして始めますと言われ一度退室しました。
次に呼ばれて入って行くと、先生と助手、スタッフが二人いて、一人はこげを好いてくれるおねーさんで「こげちゃんだぁ」と
名前を覚えてくれているくらい愛想よくしてくれる。そのおねーさんがモニターの前に立っていて機械音が鳴りだした。
おとうさんが小声で「おい、またモニターや」と言うのでその時 おじいちゃんが急変してきたときにもベッドサイドに置かれていた
モニターに血圧、体温、心拍などのデータとそれを記す紙が出てくる、様々な音が思い出されて私は「またぁモニター音か」と
苦笑してしまった。動物病院でもきちんと人間並みの設備ですることに安心しこれなら大丈夫だと思うことにしました。
こげはもう切るところだけ開いた手術服をかぶせられ、先生の手元は私たちからは見られないように何十本もの鉗子や糸や
ガーゼの山が台に乗せられていた。その向こうで動く先生の手と向かい合った助手さんの鉗子を持つ手しか見えません。
最初のうちは血も見えませんでしたが 切開したのかガーゼが血まみれになったのが出てきたときはおとうさんは待合室に
行ってしまいました。頑張っているんだから、こげを一人にしておくのはできないと私はずっと見ていました。
予定は一時間でしたが なかなか石の数が多く小さいのか時間がかかっているようでした。糸で縫い始めたときに私も
立っているのが限界になり、待合室で座って再度ドアの窓から見続けていました。二度ほどモニターの音が警告なのか
音とランプの色が変わったときにはびくっとしたけど、それは想定内なのか手術室では変化もなく、おねーさんが
「血圧○○、体温○○度、」などと読み上げる声に早く終わってほしいと思ったのでした。
スタッフの一人がトレーに乗せた石を見せてくれました。それはまるでズックの中にいつの間にか入ってくる小さい小さい
石粒、一ミリほどのものばかりが20個以上はあったようです。取りきったのでもうすぐ終わります・・と言われて
待合室に戻りました。夕方5時は回っていました。3時過ぎから始めたので二時間でしょうか・・・こげもこれで
痛みから解放されるのか。。。あとは尿管からオシッコがちゃんと出ればいいのだけど。それからまたしばらく待っていたら
先生が出てきて石の成分は調べてもらうと何かがわかります。以前は尿の成分が沈殿して石になることが多く、それは薬や
食事療法で溶かして出せましたが、最近はそれ以外の要因もあることがあり、それはエサだったり環境、オシッコを我慢する
傾向の犬なら、散歩の回数を増やすとか対処はいろいろです・・と教えてくれました。エサは問題ない、ここで勧められた
ロイヤルカナン製だけど・・・オシッコだって庭に放しているときは母屋の裏にこげのトイレ場所があって、夜中でも
チリリンと鈴を鳴らして走っていくのを聞いておばあちゃんは「あ、こげがおしっこや」と気がつくときがあるって言って
いた。確かに 私たちと寝るようになってからは 朝までずっと寝ている。私が起きた後起きてきてエサを食べてオシッコに
行って、また寝る、つまりこげは人間のように二度寝をするまで進化しているのだ。散歩に出たら 何度もマーキングする
のに、眠るときは朝まで我慢するのは異常だったのかもしれません。そういうこともこれからは正さなくてはならない。
幼児に言うように「ホレ、オシッコした?オシッコ大丈夫?」ということになるやもしれません。
半分麻酔が取れたので 個室?寝かされた居室に行くと口からだらんと舌を出したまま目を開けています。前足に点滴が
つけられ、声をかけても反応がないので「こげ、がんばったね」とおとうさんとかわるがわる声をかけていたら
スタッフさんが「耳は聞こえているので呼んであげたらいいですよ」と言ったのでずっと呼んでいた。こげがいきなり
半身起き上りかけたけど、ばたっと倒れて横になった。また頭を上げて傷口を舐めようとするんだけど体が持ちあがらない
みたいなので「うんうん、わかったから起きなくていい」と言ってやった。私たちに気がついたのか、小さくクゥンと
鳴くのでたまらなかった。早く元気になって帰ろうね、もうちょっと辛抱してよ、といっぱい声掛けていたいけど
こげを早く休ませてあげるのがいいと帰ることにした。
私はつい昨年までのおじいちゃんの姿とこげの姿が重なって、胸が痛くなってきたけど
おじいちゃんも力をくれているんだと思うことにした。