三連休の最終日、なかにはお盆休暇に入った人もいるのでしょう。新型コロナ
ウィルス感染も第5波、日本中が感染対策に疲労しています。私も先週待望の
一回目の接種を受け、待機所での説明通り接種3,4時間後に接種部位が痛みは
じめ、木曜日まで鈍痛がありました。でも腕が上がらないということも、発熱
することもなくいまに至っています。サンババの一人も同様の症状で これは
二回目の接種のときが心配だと二人で確認しあっています。
接種があるから 草刈りも遠慮していたらある日近所の方が例年通り
新生児ほどのトウガンを持って訪ねてきて それを本当に赤子を抱くように
手渡された後「厚かましいと思うんだけど 田んぼの刈った草を畑にもらいた
いんやけど、本当に厚かましいんやけど」と言われた。私は手に抱いている
トウガン赤子の重みを感じながら、それが思いがけずの言葉であり 近所の人
でもあり、一瞬言葉に詰まったけど「あ、柵をきちんと閉めておいてくれたら
いい」「はい、それはちゃんと閉めるよ」と言い帰っていきました。
家に入りながら なんでや!なんでや! 刈った草が欲しいなら私らが刈って
いるときに 自分も草刈り機を使える立場であるなら「草欲しいから一緒に
刈って、もらってもいいかな?」と言えないのか!と怒髪天となった。
完全に人が刈った草を集めて柵の中でたい肥状態になったものを このトウガ
ン赤子と引き換えにもらいたい・・・。彼女は私より年長者である。
厚かましいより図々しくはないか?たしか 草を刈っているとき畑にいた後ろ
姿を見たけど、トウガンと引き換えにもらっちゃおうと思っていたのか?
大家族なら食べきれるであろう赤ん坊サイズのトウガンは 冷凍庫保存なんて
この時期場所をとってしかたない、毎年戴くのでそのかわりにタケノコを持っ
ていく。そのあと、わけぎを下さる。それももう成長しきったやつだ。
わけぎもそうそう食べきれず しなびて黄色くなっていく。いくら好きでも
手間がかかるから一度食べてシーズン終了したい、わけぎをネギ代わりにとは
いうけど、それはまた私の好みではないのだ。昔あった田舎の共助というあり
かたはいまはもう崩れていて 自分が良ければ他人を助けてまでは協力しない。
助けるのは自分にとって後々有利になる、またはその相手は昔からのなじみで
その人となら共助・共存できる相手である場合だ。昔なら 畑でも田んぼでも
仕事を終えて帰ろうとしていてもまだ終わっていない畑や田んぼに人がいたら
「いっそ手伝うよ」という声を聞いたものだけど、平成になってそういう
状況が減る一方、自分だけの畑がきれいだといい、周りが荒れていたらそこに
なにを放り込んでもいい・・・その証拠に この話に出てくるうちの草刈りの
田んぼに 私が植えてもない 大根だの人参だのジャガイモもあったな、白菜
の頭がでたやつや サツマイモのつるなど、あぁ草刈っていたら出てくる 出
てくる
黒いビニールシートの切れ端、畑で焼いたゴミのアルミ箔、ペットボトルの
蓋、放り込まれ毎回毎回拾い集めるのは私だ。その畑の持ち主がトウガンの
彼女と弟の畑だ。その畑は きれいだよ~。
腹が立つ腹が立つ、同時に瞬時に言い返すことも 角を立てずに断る言葉も
思いつかない自分に腹が立つ。田舎だし 昔からのご近所だから迷惑をかける
のは最小限にしようと考えてきて草刈りを続けてきてるのに、「暑いのに大変
やのう」と口で言いながら そういうことかい!!で、今度会ったら
「ほしい分自分で刈って使ってください」と言おう。誰が汗水流して
刈ってるものをやるものか。と思うのだ。他人からみれば 刈った草を丁寧に
柵に入れてただ腐らすのなら、もらえんかな~なんだろうけど、自分が何も
せず欲しいものだけ手に入れようとするのは ちょっとおかしくないか?
それとも そんなことに目くじらをたてるのはおかしいのか?それこそ、私が
懐古する≪田舎の共助≫を否定してるのではないか・・・私も この彼女と
同じなのか?自分だけよければいいのか・・・ん~でも おばあちゃんに
言わせれば「自分の家の田んぼの草をどうしようが、刈れるときまで刈って
自分で刈れなくなったらそりゃもぅ 仕方ないで。人を頼んで刈ってもらう
そういう余裕もないし うちは見えているだけでも田んぼの数があるんやか
ら」以前 私も 他者に対して持っている土地の草を刈れ、刈るのが義務だと
思っていたが自分が老いて自分で刈れなくなった時を想像したら もうこれが
限度いっぱいなのだと気がついた。私たちの時間と汗と混合ガソリン代の
積み重なった草刈りで べつに刈った草を柵の中に入れずに刈り倒したままで
もいいのだけど、台風や大雨の時に農業用として作られた側溝から水があふれ
うちの田んぼに入って池になるので そうしたら田んぼの上にある畑にまで
水が上がってしまうかもしれないし その刈った草が排水溝で詰まってしまう
かもしれず、そうなると迷惑になるので入れてるだけでたい肥として使うつも
りもなく 人にあげるつもりもないのだ。汗も流さず 使わないものをくれっ
てことでしょ、そう親しくもない人に私はそんなこと頼むことなんか恥ずかし
くて言えないわぁ。誰か私に 知恵を授けてくれないだろうか・・・
刈った草をあげるのは今回限りということだ。二度目があれば、(いや二度目
は当然のように先に持っていっている気がする)お断りしよう。ほしけりゃ
好きなだけ自分で刈って自分のところでたい肥化してください・・・