歩く・見る・食べる・そして少し考える・・・

近所を歩く、遠くの町を歩く、見たこと食べたこと、感じたことを思いつくままに・・・。おじさんのひとりごと

黄山宏村の白壁を見つめ昔の面影を偲びます

2009年06月25日 | 世界の風景
昨日の続きです。

黄山市の宏村を歩いています。

宏村は約800年の歴史があり、この村の人達は商売上手で「安徽(あんき)商人」の名で、中国では知られているそうです。


故郷を離れ、一旗揚げて、故郷に錦を飾るのが、安徽商人の誇りなのだそうです。稼いだ富で、水路や白壁?の建物などの美しい町並みが造られたそうです。

“故郷に錦を飾る”と云えば、この“ばとうがき”なのです。


火事の類焼を防ぐための防火壁です。これが、高ければ、高いほど、成功者の証となるのです。日本で云う“うだつ”と同じものです。


商売に成功して、故郷に造ったのが、広い道路に大邸宅ではなく、狭い土地、狭い路地、密集した家屋で、防火壁の“ばとうがき”ですから、その富も、まぁ、それなり、と思われます。


それにしても、白い壁の美しい村と云われるほどに、壁は白くなく、確かに、昔は、白い壁であった事が、偲ばれる程度の白さです。

まっ白に塗り直すと、歴史的な“重み”とか、“風情”とか、“味わい”とか、“趣”とか、そんなものが損なわれるとの、判断が働いているのでしょうか?

それは、それとして、緑のない狭い路地、高い壁で遮蔽された家は、窓は少なく、そして小さく、この中で、どんな人が、どんな暮らしをしているのでしょうか。

中を覗いてみます。


女性の姿が、


切り刻まれた“孟宗竹”でしょうか?


元気よく、体格もよく、明るい女性です。


竹を加工している作業場です。旦那が竹細工職人のようです。


どんなモノを造っているのでしょうか。それで、今日はお仕事はお休みですか?


家の中を案内すると云って、入り口の処で、“これも竹細工”と云って物干しを指さしたのですが、そこには、どう見ても明らかに、“ご婦人用”の“下履き”と思われるモノが引っ掛けて・・・・・・。あまり、美しく無いシーンです。

【このシーンの放映意図は如何に?単なる見落とし?】

壁際のベットが竹細工だそうです。こういうのを造っているようです。


竹細工よりも、この桶は? 何なの?


昔からの暖房装置のようです。ふ~ん、この中に入って暖をとるわけですか、一人用の炬燵ですかね。


宏村は、大陸の中にあっても、温度変化は少なく、夏は涼しく、冬もそれほど寒くなく、平均温度が1度程度だそうです。

冬、日中の平均気温が1度ってことは、日本でいったらどこら辺りでしょうか?

それで、やっぱり、いろいろ思うのですが、白壁は“まっ白”がいいのか、それとも、時の移ろいが偲ばれる“元白壁”がいいのか、かなり、微妙なところです。

美しいのは、やっぱり“まっ白”でしょう。でも、“趣や歴史を偲ぶ”のであれば、“元白壁”の状態でしょう。

うん。ここは、欲深く、どちらの風景も見たくなってきました。でも、世界の文化遺産ですから、かなり、ムズカシイのでしょうか。


それでは、また明日。


コメント
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