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エッセイ“オーラの条件”を 楽しんで

読書にも 仕事にも 少々嫌気がさしてきている。いろいろと 私の中では煮詰まって来ている。
ISOマネジメントの投稿ネタにも貧している。読者には 申し訳ないが、このブログも 嬉々として続けている訳ではない。何となく止めるに止められない、不完全燃焼状態なのだ・・・・。

こうも簡単に 物事に嫌気が差すようでは 未だ先のある人生が思いやられる。未だ 先があると勝手に思っているが・・・・こうでも思わないと・・・・・。
そんな中、表題の気になる文庫本が書店店頭に平積みあり、思わず衝動買いしてしまった。
帯には“旬のまっただ中に生きている人は、不思議な光線を発している。ホリエモン、小泉首相・・・・「時代の寵児」を作り上げる世の中を鋭く見据える「週刊文春」連載の痛快エッセイ”とあった。
少々賞味期限切れの内容のようだが、“旬な人の不思議な光線” つまり“オーラ”は どのようであるのか、女流作家の目でどのように“オーラが見える”のか、果たして ホリエモンは何色?小泉首相は?・・・・非常に興味がそそられたのである。

読み始めてみて、看板に偽りあり!シマッタ!と思っても後の祭り!看板を信じたのがバカ!衝動買いで損をしたのか?
ダガ たかが文庫本1冊。“不当表示”と言って騒ぐ程の問題でもない。
逆に、女流作家の 生活の一端を覗くという、全く 違う世界の現実を 楽しむことに 面白く読んでしまった。
そもそも、林真理子氏は 以前 テレビで見かけたが最近というか、直木賞だかを 受賞後は一切テレビに登場されていない。なので、どんな お顔だったのか私の中では定かではない。また、これまで林氏そのものに興味がある訳ではなかったので、その作品は一切読んでいない。一体、どういう趣の小説や作品があるのかさえ知らない。
注意深く 見ると、裏表紙の帯には 次のようにあった。“私はヒト様がそうぞうするほど、いつもあたりを見渡しているわけではない。けれども目に飛び込んでくるのである。というよりも、「女の物書きの前で、どうしてそんなに面白いことをしてくれるの!?」と驚くことが多い。” この表現の方が 看板にふさわしいのだった!

まぁ 何と申しましょうか、当然のことながら全編 真理子ワールド、女流作家の優雅な生活。我が しょぼたれサラリーマンとはエライ違いの 私から見て破天荒な暮らしぶり、それが嫌味なく 次から次へと出てくるのだ。
一流人脈の中での 金に困らない生活とはどういうものか、知りたければこの本を読め!まさしく ここにあるのは現代の高等遊民。我が生涯の憧れの生活である。望んでも 最早到底得られない生活がそこにある。
それだけに、読んでいる間は 確実に現実の憂さから逃避できたのであった。

具体的に何年何月号掲載なのか知らないが、この本の表題となった“オーラの条件”という章がある。ここでホリエモンを話題にし、ホリエモンの人気の要因を分析し、その上で対比する2人の女性のオーラを例示して、“そう、オーラっていうのは、かなり量感を必要とするのかもしれない。”と終わっている。だが、しかしこの“量感”とは 絶妙な言い回しであるが、結局のところ何のことなのだろうか。それが 本当は知りたいことであった。
そのさらに3章先に“フジエモン”という章があり、再びホリエモンのフジテレビへの挑戦を話題にしている。そして、ホリエモンに傾きかける軽薄な世相を 婉曲に批判している。
しかし白状すると、この私は、真理子的表現では かなりの“アルカリ反応”していた“軽薄組”だった。その頃、たまたま東京方面へ出張して会った工学部同窓の友人も私と同様の反応で 二人でホリエモンにカンパイしたものだった。その翌日、元銀行マンの知人に会ったが、この人は 全く正反対でアンチ・ホリエモンの“酸性反応”していた。両方とも同世代の信頼すべき人物ではあるが、この両極端反応には 驚きを禁じ得なかったことを思い出した。これは理系と文系という思考パターンの違いによるものなのか、とも思ったりしたものだった。
未だ この事件の真相については 私の中では決着していないが、どうやら真理子氏のような “弱アルカリ反応”が 正解だったのかも知れない。事件としては 村上ファンドがその後登場して、これが真っ黒だったので“酸性”が正解のように見えてしまうのだが、ホリエモンに関してはチョット違うのではないか。世の中、一刀両断とは 中々 行かないものなのだ。そして、結局 理系の方が 経験を積んでも世間知らずなのかも知れないと思ったりしている。

煮詰まっている私には この本は 別世界の話題ばかりなので 現実逃避の精神清涼剤となったのであった。
それは、時間の浪費とは 断じ切れないものだったと思う。

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