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中野信子・著“ペルソナ―脳に潜む闇”を読んで

今回は中野信子・著“ペルソナ―脳に潜む闇”を読んだので、紹介したい。実をいうと、まぁここらで中野信子氏の本でも読んで脳科学の一端にも触れようかとの思いで読み始めた。表題にある“ペルソナ”は英語のpersonalityの語源であることは知っていたので、“人格や個性に潜む闇”の脳科学的解説だろうと誤解したのだ。ところが、実際に読んでみ始めると、“なんじゃ、こりゃぁ”との勘違いを思い知ることとなった。 読み進むにしたがって次第にようやく分かったのは、普通の家庭の、お勉強のできるお嬢さんが、親との葛藤、少女時代の孤独、男社会の壁・・・に悩みながら、精神的成長を思春期から青年期にかけてを綴ったものだったのだ。いわば著者自身の“仮面の告白”であり、その仮面がペルソナだったのだ。 著者はこの本の最後で“己の闇を見つめることは、人間にとって、認知のワクチン、心のワクチンのようなものだ”と断言する。続けて、“これは私の物語のようであって、そうではない。本来存在しないわたしが反射する読み手の皆さんの物語でもある。”そう、だから筆者も思春期について思い出したのであろう。 . . . 本文を読む
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この度初めての御影・香雪美術館訪問・観覧

前回同様医者通いの話が続いて恐縮だが、先週も耳鼻科に鼻水の薬を貰いに出かけた。その耳鼻科医院は阪急御影の近くにあり、その東隣には弓弦羽神社、そのまた東隣に香雪美術館という小さな美術館がある。 この美術館が阪急御影にあるのは神戸に就職した時から知ってはいたが、その後も近くにあり過ぎて、中々赴く気にはならなかった。春には桜がきれいに咲いていて、いつかは訪れてみたいと思っていたので今回耳鼻科医院に行くついでに行ってみようと思い立った。 “佛・祈りのかたち”の特集展示。図画、絵巻、神像、鈷杵、鈷鈴、鰐口等、計28点。残念ながら超一級の作品展示はなかったが、先ずは愛染明王の像なのだが、暗く不鮮明の図からスタート。2階には伝・狩野探幽“三十三観音図”33幅の展示。木像である神像は10点。平安時代のものとある。京都・松尾大社で見た神像とよく似ている。 観覧者は私一人であった。丁寧に見て回ったつもりだが、1時間強で全て見終えることができ、ほぼ予定通り。 . . . 本文を読む
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健診帰途の大阪上本町~難波ミニ観光

先週は年2回通院している大阪での健診・MRI検査に赴いたが、特に異常は見つからず無事終わった。いつもは、そのまま最寄りの駅から電車で帰るのだが、今回は大阪上本町から歩いて西進し、大阪市内中部のミニ観光とした。ちょうど近鉄難波線に沿って、その約200m南側を西にナンバまで歩いた。 生國魂神社(いくくにたまじんじゃ)、通称“いくたま・はん”と隣接する生玉公園を通った。明治期には“浪速富士山”があり、戦時中は“生玉公園地下防空壕”があったとの掲示板を見つけた。“いくたま・はん”も公園も残念ながら、整備が丁寧に行われていないように感じて、非常に残念に思った。“いくたま・はん”と言い、生玉公園といい、少々荒れた印象が残る。上町台地の大阪のHeart Landがこのままで良いのだろうか。これは大阪市民の心が荒廃していることの象徴であろうか。 黒門市場は実は中に入るのは初めて。今まで外から見て、南北の1本道と思い込んでいた。今回は“キの字”の南側の短い東西の道路を東から進入したことになる。外国人観光客が少なくなったとのことで、外人との人込みは好ましくないので、今回行ってみたくなったのだ。だが木曜日だったせいもあるのか、シャッター街とは言わないが、その傾向が辛い。 土産に和菓子の饅頭とわらび餅を買って帰った。丁寧な作りで、美味かった。 . . . 本文を読む
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先月5月に自粛生活の中で見た映画紹介

今回は月初めにつき、自粛生活で始めた恒例の先月見た28本の映画の紹介としたい。 先月のBSシネマのヒッチコック映画は、“知り過ぎていた男”、“サイコ”、“めまい”、“引き裂かれたカーテン”、“ハリーの災難”の5本。“サイコ”は2度目だが、まともに見たのは初めて。ラストを知っていたので面白み低減。“ハリーの災難”はヨシモト喜劇的ギャグ?“引き裂かれたカーテン”はスパイものだが、少々緊迫力不足の印象。 “バニーレークは行方不明”はヒッチコック監督作品ではないが、よく似たタッチの作品だ。 “我が谷は緑なりき”(1941年)は、邦画“喜びも悲しみも幾歳月”(1957年)の灯台守を思い出した。木下監督が参考にしたかも知れない。これはイギリスの炭鉱夫達と家族、町の話。 この際、かつて安値で買っておいておいたDVDのマリリン・モンローの“7年目の浮気”も見た。マリリン・モンローは写真で見るよりも映像で見る方が、清潔な可愛さがあるのが印象なのが不思議だ。 テレビ放映の“エネミーライン”、“スピード2”には明らかにカットされているシーンがあると分かる。このような時間潰しのためだけのテレビ放映は、各放送局はもう止めるべき時ではなかろうか。 . . . 本文を読む
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