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ミュージカル映画“シェルブールの雨傘”

今回取り上げたのは、映画“シェルブールの雨傘Les Parapluies de Cherbourg”。家族で共用しているパソコンに誰が取り込んだのか知らぬが、夜の風呂上りに涼んでいたところで、偶然にも見始めて 止められなくなり、とうとう最後まで見てしまった。これまで一度は見てみたいとは思いつつ、ミュージカル映画というところに そんな柄じゃぁないという自覚もあり若干の躊躇があったのだ。結局翌日は寝不足になってしまったが、気持ちの中で結構長く余韻を楽しめる映画だった。 これは、カトリーヌ・ドヌーブの主演した1964年のフランスのミュージカル映画で、監督はジャック・ドゥミ。第17回カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞した。ミュージカルと言えば、私にはニュー・ヨークのブロード・ウェイの印象が強く、ヨーロッパを舞台としていた“サウンド・オブ・ミュージック”でも英語の歌詞との先入観から、フランス語による朗詠には当初は何となく違和感を持ったが、それも映像や旋律の美しさに引き込まれる内に感じなくなった。 . . . 本文を読む
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野口悠紀雄教授の“変わった世界 変わらない日本”を読んで

アベノミクスの口先効果は、市場では年初より既に剥落してきている、と見るのが一般的だ。こういう日本の状況を経済学的に何が問題なのか、説明ができるのだろうか。そういう思いで、飛びつくように読んだのが野口悠紀雄教授の最新刊“変わった世界 変わらない日本”であった。だが読んでみて、アベノミクスは 先の先を見つめた戦略になっていないことが鮮明になった。短期的に見ても長期的に見ても、その見通しはいい加減な印象であり、特に 足下で宣伝効果がさらに剥落して行くことは間違いないようである。 にもかかわらず、安倍政権は未来志向の経済政策を二の次にして“集団的自衛権”にこだわっていて、政界はそれで手一杯になるのだろう。 . . . 本文を読む
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安倍政権の“言葉の使い方”について

日本の自衛権については、従来から歴代の政権は“個別的自衛権は行使できるが、集団的自衛権は憲法の容認する自衛権の限界を超える”との見解を示して来た。安倍政権は、その集団的自衛権を行使するために憲法解釈を変えると言いだしていて、着々と歩を進めている。それに対して、多くの識者は懸念を表明している。何よりも連立与党の公明党が難色を示している。さて、その“集団的自衛権”とは一体 どういうものなのだろう。 . . . 本文を読む
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“福島の原発事故をめぐって”を読んで“いくつか思ったこと”

今回は、“福島原発事故をめぐって”の考察をまとめた本を紹介したい。著者は、1970年代の学生運動の星、山本義隆氏である。副題には、“いくつか学び、考えたこと”とある。 元東大全共闘議長の山本氏が、この度の福島原発事故をどのようにとらえ、当時の言葉で言えば“総括”しているのかには、大いに興味が持てるところである。実際に手に取ってみると、100ページちょっとの小冊子である。後ろの表紙に書かれた言葉や著者“あとがき”を読んで純粋で真面目な同氏の面目を再確認したような気がした。 . . . 本文を読む
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