新型コロナの診断は、自宅で抗原キットを使用して行うことが定着しつつあります。
しかし以前から指摘されてきたように、抗原検査の感度はPCRより低いため、
「抗原検査で陽性なら確定」
「抗原検査で陰性ならPCR検査が必要」
というスタンスが推奨されています。
それから、
・発熱がない場合は陽性に出にくい
・発熱初日には陽性に出にくい
という噂も耳にします。
実際のところ、どうなのでしょう?
これらの疑問に答えてくれる記事が目に留まりました。
答えは、
・抗原検査の感度はPCRの6割
・発症後の検査時期により感度に変化はない
・症状の有無により感度に変化はない
というものでした。
■ オミクロン株の抗原検査、陽性判定の精度はPCRの6割…「回数を増やせば十分に実効性がある」
※ 下線は私が引きました。
新型コロナウイルスのオミクロン株の抗原検査(抗原定性検査)で陽性を正しく判定できる精度は、PCR検査の63%だったとする研究成果を、大阪大などのチームが発表した。抗原検査はPCR検査より安く短時間で済むため、チームの村上道夫・大阪大特任教授(リスク学)は「回数を増やせば十分に実効性がある。2週間に1回のPCR検査より、週2回の抗原検査の方が、感染拡大を抑えるには効果的だ」と話している。
抗原検査は一定以上のウイルス量が必要で、PCR検査より精度が低いとされる。チームは、オミクロン株「BA・1」が流行していた2022年1~3月、同じ日にPCR検査と抗原検査を受けたJリーグの選手ら延べ656件のデータを分析した。その結果、PCR検査で陽性だった103件のうち抗原検査でも陽性だったのは65件(63%)だった。
感染直後は抗原検査の精度が下がる可能性も指摘されていたが、検査時期や症状の有無は精度に影響しなかった。論文が1月30日、国際科学誌に掲載された。
京都大の長尾美紀教授(臨床病態検査学)の話「約6割というのは想定された程度の数字。抗原検査は一般の人も手軽にできるのが長所。結果が陰性でも感染している可能性があることに注意しながら、今後も活用していくべきだろう」