かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

「狼と香辛料」って、結構面白いですね。

2008-02-25 22:56:15 | アニメ特撮
 先週の金曜日、東京では花粉飛散量が一定水準に達したということで、本格的な花粉シーズンに入ったという話でした。こちらでも、目がしょぼついたりくしゃみが出たりすることが当たり前になりつつあって、多分相当量の花粉が飛びつつあるのではないか、と感じます。私は、1月からマスクをすることにしているのですが、それでもちょっとした油断のうちにアレルギーを起こし、風邪を併発して2週間以上も苦しむことになってしまいました。恐らくは薬の飲みすぎに起因すると思われる舌の潰瘍とかまで入れたら、ほぼ1ヶ月近く患っていたことになります。幸いようやくにして舌の状態を気にせず食べたりしゃべったりできるようになりましたけど、またこんなことになるかと思うと、花粉症対策にも少しばかり真剣みが出てきます。とりあえずはマスクを片時も離さず、少しでもおかしいな、と感じたら薬を飲んで症状を緩和し、とにかく悪化させることだけは避ける、というだけのことですが、うまくやれば薬にはほとんど頼ることなくシーズンをやり過ごせますし、医者に行く回数も減らすことができるわけで、それなりにやるだけの価値はあるわけです。目の痒いのだけはどうしようもないですけど。

 さて、マリみてを読むようになって以来、うちの本棚にも随分とライトノベルと称する文庫本が増えてきましたが、今年になって、また新たな1タイトルを書棚の一角に溜め込むようになりました。
「狼と香辛料 支倉凍砂著 電撃文庫」のシリーズです。物は試し、と先月23日の広島出張の帰りに立ち寄った書店でなんとなく第1巻を購入して自宅までの間に読みきり、すっかりはまって翌日書店で既刊の残り5冊を買って、更にこの間新刊の7巻目を購入し、とりあえず2回読み返したところです。小説を読み終わってすぐまた読み返す、という行為は久しぶりで、それくらいしっくりと私の琴線に響いたお話となりました。
 経済冒険小説、とでも呼べばいいのでしょうか。とはいえその経済は現在のそれではなく、かなり大昔、多分中世ヨーロッパの頃合だろうと思われるわけですが、読んで最初の一言は、なるほど、こういう切り口があったのか、と感心した独り言でした。
 キリスト教をモチーフにしている「教会」が、南のほうから北へと「異教徒」を駆逐して版図を広げつつある一方で、我が国で言う八百万の神に相当する異教の神々はそれでもまだ絶息するにはいたらず、場所によってはまだ十分な勢力があってせめぎあいを続けているような世界。主人公ロレンスは、将来は自前の店を持つことを夢見つつ、荷馬車を操りながら諸方を巡って行商の旅を続けているお金の大好きな商人だけれども、根は優しい男。一方ヒロインのホロは、麦に宿り、巨大な狼の実体を持ち、年齢は数百歳の異教の神の一人、しかし見かけは獣の耳と尻尾を有する美少女で、老練でしたたかで知恵者で主人公をさんざん振り回すかと思えば、無邪気で甘いもの好きでか弱い一面も見せる。こんな設定もヒロイン像も、ちょっとこれまでになかったんじゃないか、と思います。十分その世界に浸かる事ができるくらいに世界観はしっかりしていますし、主役脇役のキャラやお話の本筋になる事件の数々もなかなかに楽しい、安心して読んでいられる本でした。これまでの刊行スピードからして、恐らくはこの春に次の第8巻が発売されるんじゃないか、と今から楽しみにしています。こんな、「次」を楽しみに待てるシリーズが増えたことに、今年は幸先がいいと感じたりしています。
 アニメの方も楽しみにしています。絵は、アニメのほうが私には好みですし。

コメント
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