かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

iPS細胞で血小板の大量『生産』が可能になる?!

2011-12-15 21:55:17 | Weblog
 朝の寒さは結構なものですが、今日の昼間はこのところでも指折りの暖かい日和でした。昨日は昨日で、昼過ぎからやたらと眠くなって、机に向かって仕事しながらいつの間にかうつらうつら船を漕ぎかけていたりもした位だったのですが、今日の暖気の割にそれもなく、なかなか快適に一日を過ごすことが出来ました。冬も毎日こんな調子ならありがたいのですが、明日からまた寒さが募るそうで、今年はなかなか寒さに慣れないでいるのが困ったところです。

 さて、そんな寒さはともかくとして、世間ではようやく最新の研究成果が具体的な福音となって舞い降りてきそうだ、というニュースに、心の中はホットにざわめいています。
 我が国が誇るiPS細胞(人工多能性幹細胞)の研究の成果で、なんと、体の外で、血小板のもとになる細胞を大量に作り出す手法が出来たとのことです。開発したのは京都大学iPS細胞研究所の江藤浩之教授らと東大のチーム。血小板は輸血が必要なヒトのために献血で集められていますが、慢性不足の状態が続いているそうです。iPS細胞にはガン化する可能性がリスクとして拭いがたく残るきらいがありますが、血小板のような血液の成分の一つなら細胞のガン化とも縁がないようですし、バイオリアクターなどのプラントでガンガン作っていけるようになれば、その不足を見事解決することができる快挙となります。研究チームは、この細胞を保存するバンクをつくって、繰り返し輸血が必要な血液がんや骨髄の機能が低下する再生不良性貧血の患者らへの使用を目指すとのことで、早期の臨床試験が望まれるところです。
 万能細胞と呼ばれるiPS細胞やES細胞の科学的成果は色々と出てきていますけど、研究室止まりの成果ばかりで、なかなか実用化の話まで行くものがありませんでした。でもようやくそんな段階を乗り越え、ついに実用に踏み切られる時が、目前に迫っているのでしょう。なんとも胸熱な近未来がすぐそこの手の届く所まで来ているような感じがして、久々に興奮するニュースでした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする