さて、今日は昨日の続きです。
同じ日本チームのSさんから、大会終了後、射撃場で何かの “イベント” が実施されるという話を聞いたので、USAチームの役員であるマイケル・マクダニエルさんに時間を確認に行きました。実はその時までは、 “イベント” の内容が何かは全く知らなかったのですが……
「マイケルさん、今日の “イベント” 、何時から始まるんですか?」
「“イベント” って……ああっ、先込め式の大砲撃つっていうヤツね」
「本物の大砲撃つんですか?」
「そうだよ。空砲じゃなくて、遠くから紙の的を撃つんだよ。PM5:00時頃から始めようと思っているんだけど……君達も来られる?」
「これからちょっとD.C.のミュージアムまで行ってきますが、必ず戻ってきます!」
空砲じゃなくて、実弾を撃つところを見る機会なんて、そうそうあるもんじゃないですから、見逃すわけには行きません。
ところがワシントンD.C.からの帰り道は予想外の大渋滞で大遅刻。さすがにもう “イベント” には間に合わないだろうなぁ。
しかし、半分諦めて射撃場に戻ってみたところ、なんと私達のために少し砲弾を残して待っていて下さったいうではありませんか!。感謝感激です。
フィールドに用意されていたのは、野砲が大小2門、臼砲が1門でした。
そして到着早々、USAの役員の一人であるフランク・カッパーさんがこういいました。
「今度は君たちが撃つ番だよ」
「エエッ、自分で撃てるの?」
「もちろん」
見るだけのつもりで来たのに、まさか撃たせてもらえるとは夢にも思いませんでした (笑) 。
最初はこれ。小型の野砲 (山砲かな?) です。砲弾 (彼らは “プロジェクタイル” と呼んでいました) の重さは3ポンド (約1362g) で、今回のようにデモンストレーションの標的射撃?で使用するときは3オンス (約85g) のキャノン専用の大粒 (1Fよりもさらに大粒) の黒色火薬を使用するそうです。
まずアルミホイルに包んだ火薬を装填して、プロジェクタイルを装填。
そのままでは火が着かないので、火門の所から錐を差し込んでアルミホイルに穴を開け、導火線 (フューズ) を差し込みます。
このようなサイトを装着して照準します。今回は200ヤード (約183m) で撃ちました。
まずは大山さんが挑戦。点火は火縄で、フューズの燃焼時間は1~1.5秒だそうです。
ド~ン。凄い煙です。この画像でもお分かりのように、1m以上後退していますね。
こちらは大きいサイズの野砲。ライフリングがあることが分かりますか?。こちらは 6.5 ポンド (約2950g) のプロジェクタイルを6オンス (約170g) の黒色火薬で発射するそうです。
ちなみに、こちらはアメリカ歴史博物館に展示されていた野砲のプロジェクタイル。小さきほうが6ポンド・アイアン・ショット。大きい方が12ポンド・ジェームス・シェルだそうです。
さて、お次は臼砲です。昔、ビデオで射撃風景を見て以来、一度は現物を撃つところが見たいと思っていました。こちらは臼砲のプロジェクタイル。重さは48ポンド (約21.8kg) !!。
黒色火薬を9オンス (約255g) 装填します。これで一発分。
次にこのプライヤーのような道具を使用して砲弾を装填します。
弾頭には最初からこのツールで挟むための穴が2個、開けられていました。
う~ん、こりゃ重いぞ。
野砲のようなサイトはありません。
このプレートがサイトかと思ったら、火門からのバックファイアを防止するシールドだそうです。
今度は私が先に撃ちます。この臼砲のフューズはマッチのようにフリクションで点火するようになっています。ヒモを腹の位置につけて、腰を回転させながら引くようにと指示されました。
せ~のっ、 「ファイア~、イン、ザ、ホ~ル」
ドッカ~ン!
さて、砲弾はどこかな?、おおっ飛んでる飛んでる。砲弾が見えるというのは不思議ですね。
次は大山さんの番。ドッカ~ン!。
でも発射の瞬間に背を向ける姿勢になるので、自分で撃っている時には火炎は見えないんですよ。
これが200ヤード先の野砲の砲弾の痕です。ペーパー・ターゲットだと聞いていましたが、石膏ボードのような素材ですね。
オオッ、当たっているよ。大砲の命中精度、ちょっと誤解してました。
臼砲の砲弾は地面に転がっていました。弾速が遅いから、昼間でちゃんと砲弾が見えるような状況だったらある程度は段着点を予想することもできるでしょうが……でもこんなのが真上から飛んできたら、精神的に物凄いプレッシャーでしょうね。
恐らく私が自分で大砲で実弾を撃つという経験をするのは、これが最初で最後のことでしょう。このような貴重な機会を与えて下さったすべての皆さんに感謝いたします。ありがとうございました。
同じ日本チームのSさんから、大会終了後、射撃場で何かの “イベント” が実施されるという話を聞いたので、USAチームの役員であるマイケル・マクダニエルさんに時間を確認に行きました。実はその時までは、 “イベント” の内容が何かは全く知らなかったのですが……
「マイケルさん、今日の “イベント” 、何時から始まるんですか?」
「“イベント” って……ああっ、先込め式の大砲撃つっていうヤツね」
「本物の大砲撃つんですか?」
「そうだよ。空砲じゃなくて、遠くから紙の的を撃つんだよ。PM5:00時頃から始めようと思っているんだけど……君達も来られる?」
「これからちょっとD.C.のミュージアムまで行ってきますが、必ず戻ってきます!」
空砲じゃなくて、実弾を撃つところを見る機会なんて、そうそうあるもんじゃないですから、見逃すわけには行きません。
ところがワシントンD.C.からの帰り道は予想外の大渋滞で大遅刻。さすがにもう “イベント” には間に合わないだろうなぁ。
しかし、半分諦めて射撃場に戻ってみたところ、なんと私達のために少し砲弾を残して待っていて下さったいうではありませんか!。感謝感激です。
フィールドに用意されていたのは、野砲が大小2門、臼砲が1門でした。
そして到着早々、USAの役員の一人であるフランク・カッパーさんがこういいました。
「今度は君たちが撃つ番だよ」
「エエッ、自分で撃てるの?」
「もちろん」
見るだけのつもりで来たのに、まさか撃たせてもらえるとは夢にも思いませんでした (笑) 。
最初はこれ。小型の野砲 (山砲かな?) です。砲弾 (彼らは “プロジェクタイル” と呼んでいました) の重さは3ポンド (約1362g) で、今回のようにデモンストレーションの標的射撃?で使用するときは3オンス (約85g) のキャノン専用の大粒 (1Fよりもさらに大粒) の黒色火薬を使用するそうです。
まずアルミホイルに包んだ火薬を装填して、プロジェクタイルを装填。
そのままでは火が着かないので、火門の所から錐を差し込んでアルミホイルに穴を開け、導火線 (フューズ) を差し込みます。
このようなサイトを装着して照準します。今回は200ヤード (約183m) で撃ちました。
まずは大山さんが挑戦。点火は火縄で、フューズの燃焼時間は1~1.5秒だそうです。
ド~ン。凄い煙です。この画像でもお分かりのように、1m以上後退していますね。
こちらは大きいサイズの野砲。ライフリングがあることが分かりますか?。こちらは 6.5 ポンド (約2950g) のプロジェクタイルを6オンス (約170g) の黒色火薬で発射するそうです。
ちなみに、こちらはアメリカ歴史博物館に展示されていた野砲のプロジェクタイル。小さきほうが6ポンド・アイアン・ショット。大きい方が12ポンド・ジェームス・シェルだそうです。
さて、お次は臼砲です。昔、ビデオで射撃風景を見て以来、一度は現物を撃つところが見たいと思っていました。こちらは臼砲のプロジェクタイル。重さは48ポンド (約21.8kg) !!。
黒色火薬を9オンス (約255g) 装填します。これで一発分。
次にこのプライヤーのような道具を使用して砲弾を装填します。
弾頭には最初からこのツールで挟むための穴が2個、開けられていました。
う~ん、こりゃ重いぞ。
野砲のようなサイトはありません。
このプレートがサイトかと思ったら、火門からのバックファイアを防止するシールドだそうです。
今度は私が先に撃ちます。この臼砲のフューズはマッチのようにフリクションで点火するようになっています。ヒモを腹の位置につけて、腰を回転させながら引くようにと指示されました。
せ~のっ、 「ファイア~、イン、ザ、ホ~ル」
ドッカ~ン!
さて、砲弾はどこかな?、おおっ飛んでる飛んでる。砲弾が見えるというのは不思議ですね。
次は大山さんの番。ドッカ~ン!。
でも発射の瞬間に背を向ける姿勢になるので、自分で撃っている時には火炎は見えないんですよ。
これが200ヤード先の野砲の砲弾の痕です。ペーパー・ターゲットだと聞いていましたが、石膏ボードのような素材ですね。
オオッ、当たっているよ。大砲の命中精度、ちょっと誤解してました。
臼砲の砲弾は地面に転がっていました。弾速が遅いから、昼間でちゃんと砲弾が見えるような状況だったらある程度は段着点を予想することもできるでしょうが……でもこんなのが真上から飛んできたら、精神的に物凄いプレッシャーでしょうね。
恐らく私が自分で大砲で実弾を撃つという経験をするのは、これが最初で最後のことでしょう。このような貴重な機会を与えて下さったすべての皆さんに感謝いたします。ありがとうございました。
正直な話、環太平洋選手権は競技というより 「親睦のための顔見せ」 に近いイベントなので、以前に夏丸さんとご一緒した世界選手権とは全然雰囲気が違います。
良い意味で草試合的なフレンドリーな雰囲気があるので、私は大好きですなんですよ。
使っている火薬の量だとか、道具や撃ち方に関してなど、気楽に情報交換できるのも貴重な経験だと思っています。
大砲はまさか自分で撃てるとは思いませんでした。大筒の弾も、飛んで行くところが見えたのかもしれませんね。
半谷