学問空間

「『増鏡』を読む会」、第10回は3月1日(土)、テーマは「二条天皇とは何者か」です。

Eさん=佐藤進一氏?

2014-08-18 | 石母田正の父とその周辺
投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2014年 8月18日(月)09時12分11秒

古代史限定の話かなと思ったので最初はE氏の名前が思い浮かばなかったのですが、南部昇氏の「Eさんの論文など、手堅く手堅く、まとめられていて、そういうものをたくさん書いていますが」という表現を素直に受け取れば、これは佐藤進一氏なんでしょうね。
佐藤進一氏が石母田著作集月報に寄せたエッセイによれば、石母田氏と佐藤氏は一時期、二人だけで週一回の勉強会を行っていたそうで、また共編の論文集も出していますから、互いに相当強く意識していた存在ですね。
そして、「最近、手紙が来て、何か、するようなことを言っていましたが、しないでしょう」という石母田氏の予想に反し、佐藤進一氏が1983年に出したのが『日本の中世国家』なんでしょうね。

参考までに前回投稿の続きの部分も引用しておきます。

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 実証をおろそかにしてはいけません。必要欠くべからざる作業です。しかし、それで終ってしまってはね・・・。
 まったく、日本の学者に未熟さを、海外で思い知らされます。イギリスでもフランスでもドイツでも。実証とかのレベルでは決して劣りませんが、問題関心・見識で到底かないません。日本的というか、小さく小さく完成された小世界ばかり作っているのです。
 ドイツの、ある有名な学者は、最初のうちは学生に史料など、さわらせないそうです。ギリシャやローマの古典を徹底的にやらせて、十分基礎固めをしてから、初めて史料を見せるのです。日本は、初めから史料を見せてしまうものだから、小実証本位の、スケールの小さい研究者ができてしまうんです」
(後略)
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※この記述は誤りで、翌日撤回しています。
https://blog.goo.ne.jp/daikanjin/e/b47d050edcfcb904f19fcda01e9f3996
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