先週の土曜日は 6月としては初めて着物を着たのですが、私が着物を着ていたことから、話題が着付けの話になりました。
その時に会った古い友人の一人も 着物を着たくなり 着付けを習ったそうです。
習ったところは 日本和装です。
実は 私も 6年ほど前に 日本和装で着付けを習おうと申し込みをしたことがあります。
丁度 和裁のお稽古を始めたころで、 着物に対しての想いが どんどんと強くなっていったころでした。
私の着付けは 高校卒業の頃から 二十歳のころにかけて 母から習った程度です。
しかし それでも どうにか 袋帯は締められるようになり 一人で生活していたころも 着ていました。
その後 結婚したトトの母さまは美容師で 私が結婚した頃は 主に花嫁着付けやかつらを結ったりすることを専門にしていました。
母さまがいる時は それはきちんと着物を着せてもらっていましたし、 普段着として着る時も ちょこっと 着付けのポイントを教えてくださり、 ここさえ押さえておけば まぁまぁ大丈夫 ぐらいの着付けは出来ていました。
ただ 母さまから教えていただいた着付けは どうしてもセレモニースタイルで 普段の着物には 隙がなさすぎるような感じがしてきていました。 どこで手を抜き 何を抑えるかがよくわからないままの自己流でした。
ところが まわりの着物人は みなさん どこかお教室で着付けを習っているのです。
着付け教室の着付けは 一体どんなものなのか ちょっと関心もありました。
そこで たまたま見つけた 新聞の折り込みの日本和装の着付け教室を申し込んだのでした。
三ヶ月間の着付け教室の一回目は 手持ちの長襦袢のチェックと 必要な小物の準備についての説明程度でした。
長襦袢は 衣紋抜きがついていないものを持っている人は 衣紋抜きを買って 後ろ衿付け部分に縫いつけてくるようにという指示からスタートしました。
そして 二回目で 補正と長襦袢の着方の実習です。
衣紋抜きに腰ひもを通して 胸高に最初の一締めをし もう一回り回して 息が苦しいほど締める。
そして その締めた胸紐を 前だけ下に下げる というような 着付けの仕方でした。
そのようにすると 絶対に衿が抜けないということはありません という指導でした。
そして 三回目に入っていくのですが 私は三回目のお稽古のちょっと前に 右足首にヒビを入れる怪我をしてしまい、ギブス足になったのです。
着付け教室は 行きたい気持ちが一杯だったのに 残念にも 諦めることになりました。
そんな中途はんぱで 私の日本和装での着付け教室は 終わってしまいました。
その後 しばらくは 二回目の実習で習った襦袢の着方をしていたのですが、どうしても 衿を思うように抜くことは出来ず、しかもかなりきつく締める方法は 私には合わずに その着付け方はいつの間にか止めてしまいました。
随分前置きが 長くなってしまいましたが、 彼女も 私が習ったような長襦袢の衿の抜き方を教わっていました。
そして もう一人の友人に 一生懸命 その衣紋抜きの素晴らしさを説明するのです。
「私たちが 結婚する頃に親が仕立てて持たせてくれた長襦袢にはついていないけど、 今はついていて それがあると ほんとに うまく長襦袢の衿が抜けて うまく着れるのよ」 と 友人。
そして リサイクルショップで買った夏帯で 今年の夏は 薄物の着物を着ると 目を輝かせているのでした。
友人は 優雅なマダムです。 歌舞伎座も何回も通い 4月30日のチケットも手に入り 手締め式も前列で 手締め式を見ることが出来たと 興奮して話してくれたほどです。
たぶん 歌舞伎座のように 着物が似合う素敵な場所に着ていくつもりなのでしょう。
そこで つい 口にしてしまいました。
「夏の薄物を着る時は 長襦袢の衣紋抜きは あるとおかしいわよ」と 私。
「えーっ どうして 」と 解せない彼女。
「だって 絽や紗の着物だと 下の長襦袢が透けて見えるじゃない? そこに 背中に一本広い衣紋抜きが 透けて見えるのって お洒落じゃないし、 おかしいと思わない?」と 私。
「えーっ そうんなんだぁ。 だったら どうするの 衣紋を上手に抜いて 着物着れないじゃない 困ったぁ 」 と ほんとに困った様子の彼女。
そこで 私は 自分の夏物の襦袢でしているような 背縫いあたりだけに 紐通しをつけておく方法を 簡単に説明したのです。
しかし 母さまは 衣紋抜きなんか 使わなくても 衿は抜くことが出来るといいます。
また、衣紋抜きがなくても 綺麗に衿を抜いて着せてくれるし その衿が 前に被ってくることもないのは やはり プロのなせる技なのでしょう。
私は 最近は 衣紋抜きに胸紐を通して 長襦袢の衿を合せるのではなく コーリンベルトを衣紋抜きの紐通しに通し 長襦袢の衿をベルトの両端で止めるという方法をとっています。
その上に着物を合せて 腰ひもは ゴムのベルト。 着物も胸紐は使わず コーリンベルトも使いません。
博多織の伊達締めを二巻きしてお終い。 博多織はよく締まるので 一通り胸元の衿合わせを整えて伊達締めを締めると 衿元が崩れることはほとんどなくなりました。
その上に 帯を締めています。
こんな荒技が出来るのは 長襦袢をほとんど 二部式にしているからかもしれません。
しかし そろそろ 衣紋抜き無しでも衣紋が抜ける着付けが出来るようになりたいものです。
また 衣紋がうまく抜けるためには 長襦袢の衿付けを工夫したらいいんじゃないかなどと 考えたりしています。
着物が普段の生活になくなって育った私たち世代は 誰もかれも 試行錯誤しながら着物を着ているんだということを この日も感じたことでした。
その時に会った古い友人の一人も 着物を着たくなり 着付けを習ったそうです。
習ったところは 日本和装です。
実は 私も 6年ほど前に 日本和装で着付けを習おうと申し込みをしたことがあります。
丁度 和裁のお稽古を始めたころで、 着物に対しての想いが どんどんと強くなっていったころでした。
私の着付けは 高校卒業の頃から 二十歳のころにかけて 母から習った程度です。
しかし それでも どうにか 袋帯は締められるようになり 一人で生活していたころも 着ていました。
その後 結婚したトトの母さまは美容師で 私が結婚した頃は 主に花嫁着付けやかつらを結ったりすることを専門にしていました。
母さまがいる時は それはきちんと着物を着せてもらっていましたし、 普段着として着る時も ちょこっと 着付けのポイントを教えてくださり、 ここさえ押さえておけば まぁまぁ大丈夫 ぐらいの着付けは出来ていました。
ただ 母さまから教えていただいた着付けは どうしてもセレモニースタイルで 普段の着物には 隙がなさすぎるような感じがしてきていました。 どこで手を抜き 何を抑えるかがよくわからないままの自己流でした。
ところが まわりの着物人は みなさん どこかお教室で着付けを習っているのです。
着付け教室の着付けは 一体どんなものなのか ちょっと関心もありました。
そこで たまたま見つけた 新聞の折り込みの日本和装の着付け教室を申し込んだのでした。
三ヶ月間の着付け教室の一回目は 手持ちの長襦袢のチェックと 必要な小物の準備についての説明程度でした。
長襦袢は 衣紋抜きがついていないものを持っている人は 衣紋抜きを買って 後ろ衿付け部分に縫いつけてくるようにという指示からスタートしました。
そして 二回目で 補正と長襦袢の着方の実習です。
衣紋抜きに腰ひもを通して 胸高に最初の一締めをし もう一回り回して 息が苦しいほど締める。
そして その締めた胸紐を 前だけ下に下げる というような 着付けの仕方でした。
そのようにすると 絶対に衿が抜けないということはありません という指導でした。
そして 三回目に入っていくのですが 私は三回目のお稽古のちょっと前に 右足首にヒビを入れる怪我をしてしまい、ギブス足になったのです。
着付け教室は 行きたい気持ちが一杯だったのに 残念にも 諦めることになりました。
そんな中途はんぱで 私の日本和装での着付け教室は 終わってしまいました。
その後 しばらくは 二回目の実習で習った襦袢の着方をしていたのですが、どうしても 衿を思うように抜くことは出来ず、しかもかなりきつく締める方法は 私には合わずに その着付け方はいつの間にか止めてしまいました。
随分前置きが 長くなってしまいましたが、 彼女も 私が習ったような長襦袢の衿の抜き方を教わっていました。
そして もう一人の友人に 一生懸命 その衣紋抜きの素晴らしさを説明するのです。
「私たちが 結婚する頃に親が仕立てて持たせてくれた長襦袢にはついていないけど、 今はついていて それがあると ほんとに うまく長襦袢の衿が抜けて うまく着れるのよ」 と 友人。
そして リサイクルショップで買った夏帯で 今年の夏は 薄物の着物を着ると 目を輝かせているのでした。
友人は 優雅なマダムです。 歌舞伎座も何回も通い 4月30日のチケットも手に入り 手締め式も前列で 手締め式を見ることが出来たと 興奮して話してくれたほどです。
たぶん 歌舞伎座のように 着物が似合う素敵な場所に着ていくつもりなのでしょう。
そこで つい 口にしてしまいました。
「夏の薄物を着る時は 長襦袢の衣紋抜きは あるとおかしいわよ」と 私。
「えーっ どうして 」と 解せない彼女。
「だって 絽や紗の着物だと 下の長襦袢が透けて見えるじゃない? そこに 背中に一本広い衣紋抜きが 透けて見えるのって お洒落じゃないし、 おかしいと思わない?」と 私。
「えーっ そうんなんだぁ。 だったら どうするの 衣紋を上手に抜いて 着物着れないじゃない 困ったぁ 」 と ほんとに困った様子の彼女。
そこで 私は 自分の夏物の襦袢でしているような 背縫いあたりだけに 紐通しをつけておく方法を 簡単に説明したのです。
しかし 母さまは 衣紋抜きなんか 使わなくても 衿は抜くことが出来るといいます。
また、衣紋抜きがなくても 綺麗に衿を抜いて着せてくれるし その衿が 前に被ってくることもないのは やはり プロのなせる技なのでしょう。
私は 最近は 衣紋抜きに胸紐を通して 長襦袢の衿を合せるのではなく コーリンベルトを衣紋抜きの紐通しに通し 長襦袢の衿をベルトの両端で止めるという方法をとっています。
その上に着物を合せて 腰ひもは ゴムのベルト。 着物も胸紐は使わず コーリンベルトも使いません。
博多織の伊達締めを二巻きしてお終い。 博多織はよく締まるので 一通り胸元の衿合わせを整えて伊達締めを締めると 衿元が崩れることはほとんどなくなりました。
その上に 帯を締めています。
こんな荒技が出来るのは 長襦袢をほとんど 二部式にしているからかもしれません。
しかし そろそろ 衣紋抜き無しでも衣紋が抜ける着付けが出来るようになりたいものです。
また 衣紋がうまく抜けるためには 長襦袢の衿付けを工夫したらいいんじゃないかなどと 考えたりしています。
着物が普段の生活になくなって育った私たち世代は 誰もかれも 試行錯誤しながら着物を着ているんだということを この日も感じたことでした。