時刻は15時20分 まだ明るいとはいえ 時々雨がぽつん これがひどくなったら。。。
知らない土地での日没は一体何時頃なのか?昔 自分の手も見えないぐらい暗くなった林道を泣き泣き それでも空元気で大声で歌いながら歩いた恐ろしい経験がある。夏に入っているのでよほど良いと思うけれど。 いつも山では16時から16時半までには降りるように計画してる私には何だか無謀とも思える下山だった。登り二時間半程かかったのでこのまま行ったら17時か17時半ぐらいの登山口到着と思われる。 急がなきゃ
登ってきたときは上ばかり見ているので気付かなかったけれど 足下はこのまま池田湖に飛び込みそうに見える急降下
「所々で待っていてね」
「いや 下りは待たんよ」「え?」
早めに行って登山口まで向かえに来てくれるのかしら?
みるみる息子の姿は消えてしまった。 来た道 知らない道では無いけれど 後のご夫婦に追い越されたら 私はこの山に一人取り残される。 それはどうにも怖いことだった。
下りには 少し自信があったけれど 慌てると何がおきるか解らない。
幸い 雨は何とかもっている。 今のうちにせめて樹林帯に入れば かなり雨防げるな。
ご夫婦 二人とは言え 全然後を追ってこないのが不思議で安心してみたり あんまり下山の気配が無いと帰って心配になったり。。。
休憩した9合目 7合目 5合目と数えながら飛ぶように降りて来る。 5合目まで来て きっともう大丈夫。
しかし 暗さにまいる。 原生林の様な樹林帯と喜んでいた道も 夕方どんどん暗さを増してくるのはあまり良い気がしない。
相変わらず上から降りて来る気配無い。 一時はもし追いつかれたら「一緒に降りて下さい。」って頼もうかとさえ思っていたけれど。
下の方から放送の声が聞こえる。 何と言っているか解らなかったけれど 登山届けを見て「暗くなるから早く戻ってきなさい。」と言っているのでは・・・と心配性が顔を出す。
大丈夫 もうすぐそこまで来ているよ。 火山灰の道は本当にずりずり滑る。「ここは蜂がいたところだ。」「ここは亀さんに似た石があった所だ。」と記憶を辿りながら 登山口にでたときの嬉しかったこと。 コースタイム二時間半と書かれているけれど 1時間10分ほどで着いた。
ほっ
ん? 息子は? もう・・・・ 座って待つところもないので 初めに車を置いたところまでとことこ 足を引きづって歩く。
ほんとだ 開聞岳が二重火山だって良く分るね。 線を引いたように上と下と様子が違う。
息子は1時間で降りて どうせ私は遅いだろうと 枕崎空港に行って来たのだと。 ε=( ̄。 ̄;A フゥ…
登山口で例のご夫婦が降りて来るところに出会って「追い越したのか?」と聞いたら 誰も追い越さなかったと言われて慌てて探していたのだと。。。。
私をなめてもらっちゃ困るよ。 フン
指宿の潟山倶楽部に行く途中 日本で一番南にある駅によって 開聞岳に最後のお別れをしてくる。