この時期になるとソワソワし始める人たちが居る。
私は待つ人だ。
突然隣のオジサンがやってきて、「筍食べるかい?」と聞いてくれた。
「はい、いただきます」と可愛く微笑んで見せると、オジサンは黙って袋を差し出してくれた。
なんとっ、すでに茹でた筍で、私は切るだけ。
最初の一口は『筍のお刺身』です。
そういえば数日前に、「ナムルの作り方教えて~~」とSOSが入った。
cookpadで検索して美味しそうな分量のレシピを印刷して献上した。
届いたのが、『ゼンマイのナムル』と『イタドリの卵とじ』
このオバサンの作る山菜は灰汁もなく上品な味付けで美味しいんですよ。
柿の木に新芽が出始めた。
小さな薄緑色の柔らかい芽を摘んでいると、「それも食べるのか?」と近所のおじさんに話しかけられた。
「整腸剤なんですよ、柿の葉は」と返すとどうやって食べるのかと問うので天ぷらにすると答えました。
下剤とは言いませんでした(笑)
決して2つ以上は食べないようにお願いします。
ほろ苦くて美味しいのでこの新芽の時期が楽しみでもあります。
揚げ物をするのならついでにと、鶏腿肉に山椒入りの衣をつけて鶏天も作りました。
あぁ、写真では柿の葉の後ろで見えない~~(苦笑)
そして庭に急に成長しはじめたサニーレタスと完熟プチトマトのサラダも添えて豪華なランチとなりました。
春になると山菜採りに夢中になる里の人たち。
冬の間、足が痛いとか腰が痛いとか風邪をひいたとか言っていた人が一斉に留守がちになります。
竹林を持っている人は筍掘り。タラの芽から始まる山菜は、蕗の薹、蕨(わらび)、ゼンマイ、イタドリ。
お餅を作る人は蓬(ヨモギ)なども摘みにでかけます。
収穫したものは灰汁抜きと呼ばれる作業をしてようやく料理の材料になります。
みなさん秘伝のレシピを持っていて、誰さんのは美味しいとか上手だとか井戸端会議の主役になれるんです。
高齢の人が多いのでいつまでこの美味しい山菜が手に入るかわかりません。
今年も春の恵みを存分に味わいたいと思います。