幸せに生きる(笑顔のレシピ) & ロゴセラピー 

幸せに生きるには幸せな考え方をすること 笑顔のレシピは自分が創ることだと思います。笑顔が周りを幸せにし自分も幸せに!

「思考と行動における言語」S.L.ハヤカワ著 ”言葉の背景も理解する”

2020-08-27 17:37:07 | 本の紹介
・人間世界のいろいろの事柄で、意見の一致や賛成に達するときは常に……この一致は言語的過程によって達せられるので、それによらなければ達せられない。-ベンジャミン・リー・ウォーフ

・この本の基礎にある仮定は言語の使用と通じてこの広い種内的協力が人間性損の基礎的機構であるということである。それと平行する仮定は、しばしばそうであるように言語の使用が不一致と衝突を作りあるいは激化させた場合には、話し手と聞き手、何れか一方または両方に言語的な欠陥がある、ということである。

・記号は・物そのものではない
 地図は・現地ではない
 コトバは・物ではない

・報告、推論、断定

・辞書の定義は、解釈には貴重な案内である。語はただ一つの「正しい意味」を持つのでなく、似通った状況の群にあてはまる。それは意味の領域と呼ばれる。辞書が役に立つのは意味の領域の確定についてである。

・言語を理解し、また使用する能力を増すためには、したがって、語の情報適内包に対する識別力を磨くだけでなく、言語の感化的要素を見抜く力を磨かなければならない。これは社会的経験を通じ、諸種の状況においていろいろの種類の人に接し、また文学を研究することなどによって得られる。

・隠喩、直喩、擬人はもっとも有用な伝達上のくふうで、その素早い感化的な力は、新しい物や新しい感じに対しいちいち新しい語を作ることを不要にする。

・引喩
聞き手が、言及されている歴史や文学・国民・出来事を十分に知っている場合にだけ感化的に有効である。

・皮肉、哀感、ユウモア

・もしわれわれが、詩というものの詩人への働きを発見しようと試みるならば、われわれは詩があらゆる人に及ぼしている働きについての一連の通則を発見できようということである。-ケネス・バーク

・よくえらばれた「詩」の選集は、よくある精神変調に対する完備した薬局であり、治療と同様、予防にも役立つ。-ロバート・グレーヴス

・言語行動の研究で考慮すべき決定的に重要な点は、言語と実在、コトバとコトバにならないものとの関係である。この関係を理解しないと、われわれはコトバと事実のとのデリケートな関連をねじ曲げ、コトバの暴走を許し、その結果、自ら空想と妄想を虚構するという、重大な危険をおかすことになる。

・われわれの遠い祖先は、かれらが理解できない自然現象におびえて、その恐れや不安を世界に投影し、それを悪意のある存在として人格化し、何らかの犠牲を捧げてこの存在をなだめようとする。かれらは抽象を現実と誤ったのである。-ジグムント・フロイト

・民主主義的過程の多くの特徴は多値的考え方を前提としている。

・開かれた心と閉ざされた心
1) 聞き手が、話し手とその話の内容とをともに受け入れる場合
2) 聞き手が、話し手は受け入れるが、その話の内容は拒否する場合
3) 聞き手が、話し手を拒否するが、その話の内容は受け入れる場合
4) 聞き手が、話し手とその話の内容とをともに拒否する場合
ロキーチ氏が「閉ざされた心」の持ち主と呼ぶ人は、1)と4)の反応しかすることのできない人のことである。それに反して「開かれた心」の持ち主は1)と4)だけでなく、もっとふくざつな2)と4)の反応も示すことができる。

・壇上にいるネズミたちに、下にある扉をめがけて飛び降りさせる訓練をします。扉は二つあって、右側の扉は開かないようにします。ですから右側に飛んだネズミたちは、したたかに扉に鼻を打ちつけることになります。
一方、左の扉は開くようになっており、しかも扉の下にはエサを用意しておきます。こちらに飛ぶネズミだたち痛い思いをしなくてすみ、美味しい思いもすることができます。
こうした経験をくり返しているうちに、やがてネズミたちは左側にしか飛ばなくなります。痛い思いをしないで美味しいものにありつける方法を経験によって覚えたわけです。
そこでネズミたちが慣れたころをみはからって、右と左の扉の構造を入れ替えます。つまり今度は、右側の扉が開くようになっていて中にはエサが用意されており、左側の扉は閉じたままにするのです。
そうとは知らないネズミたちは、今までと同じように左側の扉に向かって飛びます。すると今度は鼻を扉にぶつけるだけになっていまします。
左に飛んで痛い思いをしたネズミたちは、「それなら」と今度は右側の扉に飛んでエサにありつけるようになる-皆さん、こう思われるかもしれませんが、そうはなりません。何回か左側の扉に飛んで痛い思いをしたネズミたちは、ついには飛ぶことをやめてしまします。お腹がすいて死にそうになっても、左側にも右側にも飛ぼうとはしません。壇上でジッとしたまま、死を待つだけになってしまうのです。

・たとえ目の前に目標物が見えていて、別のやり方をすればそれに到達できる場合にも、かれらは挫折感から凶器におちいる。かれらはやたりに走り廻り、またすねて隅に身を寄せ、食べようともしない。苦悩を噛みしめ、冷笑的になり、幻滅を感じ、何が起ころうと気にしなくなる。

感想
コミュニケーションを取るために、言葉を駆使する必要がありますが、言葉の持つ様々な背景も理解して、言葉を使うことなのでしょう。