平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

『運命の人』の原田泰造さんと『最後から二番目の恋』の益若つばささん。

2012年02月22日 | 監督・俳優・歌手・芸人
 『運命の人』の三木琢也役の原田泰造さんっていいですよね。
 妻・三木昭子(真木よう子)を寝取られた病気療養中の元外務官僚。
 自分の境遇を嘆いてばかりで、昭子でなくてもいっしょにいて息が詰まりそうな人物。
 昭子のことを愛しているのだろうが、幼児性が抜けきれず、愛情表現が嫉妬や独占欲など、すべてが負の形で出てしまう。
 そんな屈折した人物を原田さんは見事に演じきっている。

 実際、三木琢也という役は難しい。
 やり過ぎるとホラー映画の狂気の男になってしまうし、出世コースから外れたプライドの高い官僚の悲哀、支配したいと思っている妻に食べさせてもらっている屈辱、同時に昭子を求める心など、さまざまなことを短いセリフと出番の中で表現しなければならない。

 『最後から二番目の恋』の人気脚本家・栗山ハルカを演じている益若つばささんもいい。
 ハルカはこんな女性。
 生活臭がなく、何を考えているのかわからないあっけらかんとした女の子でありながら、しっかり結婚している。
 脚本が書けなくて悩んでいるのかと思いきや、実は他のテレビ局の脚本を書いている。
 そんなしたたかさを持ちながら、その脚本を間違って、千明(小泉今日子)の所にメールで送ってしまう軽率さもある。
 確か益若さんも結婚されているんですよね。
 そんな現実のプライベートもオーバーラップして、ハルカという役は益若さんにピッタリ。

 『運命の人』の原田泰造さんといい、『最後から…』の益若さんといい、上手いキャスティングに出会うと拍手したくなる。
 バラエティのタレントさん、モデルさんがそのキャスティングに応えて、いい演技をしてくれると嬉しくなる。(原田さんなどは役者としての実績をすでに作られていますが)

 その人でなければ出せない雰囲気がある。
 その人でなければ出来ない役柄というものがある。
 役者さん、タレントさんがそういう役柄に出会えた時は最高の喜びであろう。


コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする