努力すれば報われるという神話が、この国から失われて久しい。
この作品『ビリギャル』はそれを思い出させてくれた。
閉塞した時代にあって、神話の復活である。
主人公は実在の人物だというから、そのリアリティは増す。
さて、塾教師・坪田(伊藤淳史)は、どのようにしてさやか(有村架純)を慶応大学に合格させたか?
まずはモチベーション。
偏差値30の女の子が慶応大学に合格するという困難なミッション。
慶応大学に入った自分をイメージさせること。
次に個別指導。
生徒のひとりひとりには個性や癖があるのに学校は一律で、同じ教え方しかしない。
しかし、坪田はひとりひとりに向き合う。
さやかの英語がダメダメだったら、中1のドリル。歴史の知識が皆無だったら、学習マンガ。
みっともなさや、なりふりなんかは構わない。
問題は慶大の試験にある論文だが、これは個人の資質に拠るものが大きいので、なかなか難しい。論文の書き方は指導できても、個人の考え方、感じ方は教えられない。
しかし坪田は、さやかの中にある、反オトナ、偉そうにふんぞり返っているやつへの反発を上手く引き出して、考え方・感じ方を確立させた。
一方、どんなに的確な指導をしていても、やがて行き詰まり、壁にぶち当たる時がやって来る。
さやかの場合も例外ではなかった。
伸びない模試の成績。
評価は常に合格圏外のE。
出ない結果に、さすがのさやかも腐る。何もかも放り出したくなる。
この段階での坪田は無力だ。
東京に行って慶応大学を見てきたらどうか、くらいの指導しか出来ない。
結局、壁は自分で乗り越えていくしかないのだ。
で、さやかはどのようにしてこれを克服したか?
父親への反発である。
野球部をやめて挫折した弟への叱咤と、「努力すれば報われる」という見本に自分がなることである。
そして、最後に合格する上で、最も重要なこと。
他人の応援と信頼。
坪田は生徒たちを合格させるために、ほとんど寝ずに分析・研究している。
これが、さやかたちの信頼に繋がった。
母親のあかり(吉田羊)は、娘を全面的に信頼し、寛容だ。
壁にぶち当たって、受験をやめたいと愚痴をこぼした時は、
「さやかがワクワクしている顔を見られただけでも嬉しかった」
と、さやかを抱きしめた。
何という大きな愛。
さやかの反発の対象だった父親の徹(田中哲司)も雪の日の受験の時、車で受験会場まで送ってくれた。
月並みですが、やっぱり一番重要なのは、人との繋がりなんですね。
自分を信頼し、応援してくれる人がいることで、人はパワーを与えられる。
というわけで、『ビリギャル』は王道のサクセスストーリーです。
この作品がヒットするってことは、<努力すれば報われる>という神話を人々が、そろそろ信じたいと思い始めているのかもしれません。
だが一方で、ネットでは、「ビリギャルの真相」として、<主人公は英語は得意だった><学校ではおちこぼれだったが、通っていた学校は有名な進学校だった>といった神話にイチャモンをつける動きも。
現代社会は、<努力すれば報われる>という神話をなかなか成り立たせてくれないんですね。
本当に素直じゃないんだから。
閉塞の時代はまだまだ続く?
最後に有村架純さん。
いい演技をしてました。
彼女が、この作品を機にブレイクした理由がよくわかります。
この作品『ビリギャル』はそれを思い出させてくれた。
閉塞した時代にあって、神話の復活である。
主人公は実在の人物だというから、そのリアリティは増す。
さて、塾教師・坪田(伊藤淳史)は、どのようにしてさやか(有村架純)を慶応大学に合格させたか?
まずはモチベーション。
偏差値30の女の子が慶応大学に合格するという困難なミッション。
慶応大学に入った自分をイメージさせること。
次に個別指導。
生徒のひとりひとりには個性や癖があるのに学校は一律で、同じ教え方しかしない。
しかし、坪田はひとりひとりに向き合う。
さやかの英語がダメダメだったら、中1のドリル。歴史の知識が皆無だったら、学習マンガ。
みっともなさや、なりふりなんかは構わない。
問題は慶大の試験にある論文だが、これは個人の資質に拠るものが大きいので、なかなか難しい。論文の書き方は指導できても、個人の考え方、感じ方は教えられない。
しかし坪田は、さやかの中にある、反オトナ、偉そうにふんぞり返っているやつへの反発を上手く引き出して、考え方・感じ方を確立させた。
一方、どんなに的確な指導をしていても、やがて行き詰まり、壁にぶち当たる時がやって来る。
さやかの場合も例外ではなかった。
伸びない模試の成績。
評価は常に合格圏外のE。
出ない結果に、さすがのさやかも腐る。何もかも放り出したくなる。
この段階での坪田は無力だ。
東京に行って慶応大学を見てきたらどうか、くらいの指導しか出来ない。
結局、壁は自分で乗り越えていくしかないのだ。
で、さやかはどのようにしてこれを克服したか?
父親への反発である。
野球部をやめて挫折した弟への叱咤と、「努力すれば報われる」という見本に自分がなることである。
そして、最後に合格する上で、最も重要なこと。
他人の応援と信頼。
坪田は生徒たちを合格させるために、ほとんど寝ずに分析・研究している。
これが、さやかたちの信頼に繋がった。
母親のあかり(吉田羊)は、娘を全面的に信頼し、寛容だ。
壁にぶち当たって、受験をやめたいと愚痴をこぼした時は、
「さやかがワクワクしている顔を見られただけでも嬉しかった」
と、さやかを抱きしめた。
何という大きな愛。
さやかの反発の対象だった父親の徹(田中哲司)も雪の日の受験の時、車で受験会場まで送ってくれた。
月並みですが、やっぱり一番重要なのは、人との繋がりなんですね。
自分を信頼し、応援してくれる人がいることで、人はパワーを与えられる。
というわけで、『ビリギャル』は王道のサクセスストーリーです。
この作品がヒットするってことは、<努力すれば報われる>という神話を人々が、そろそろ信じたいと思い始めているのかもしれません。
だが一方で、ネットでは、「ビリギャルの真相」として、<主人公は英語は得意だった><学校ではおちこぼれだったが、通っていた学校は有名な進学校だった>といった神話にイチャモンをつける動きも。
現代社会は、<努力すれば報われる>という神話をなかなか成り立たせてくれないんですね。
本当に素直じゃないんだから。
閉塞の時代はまだまだ続く?
最後に有村架純さん。
いい演技をしてました。
彼女が、この作品を機にブレイクした理由がよくわかります。