平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

相棒16 「ドグマ」~法で裁けない悪事に対してテロをおこなった犯人。これに対して右京さんは……

2017年12月07日 | 推理・サスペンスドラマ
 真犯人は途中でわかっちゃいました。
 だって「正義のために手段を選ばない人」っていう前振りがあるんだもん。
 すべての情報を知りうる人は、あの人しかいないし。

 それ以外の点では、ほんとよくできていた、と思います。

 敵対するグループ両方に武器を売りつけて儲ける。
 <イランコントラ>とか、現実の歴史でも実際にある手法ですよね。

 武器製造企業のために、政府が捜査に圧力をかけるというのも現実にありそう。
 何しろ安倍内閣になって、武器を海外で売れるように閣議決定しちゃったからな~。
 これが安倍ちゃんにとっての「国策」なんだって。
 人殺しの道具で儲けるなんて卑しいことだと思うけど。
 そう言えば、僕たちの年金を運用しているGPIFはクラスター爆弾を製造している企業の株も買ってるんだよな。
 僕たちのお金がクラスター爆弾の製造に荷担している。
 これっていいのかね?

 僕はこの程度の疑問や怒りしか湧いてこないんだけど、今回の犯人は違っていた。
 武器製造企業やその加担者にとんでもない怒りを抱いていて、テロ殺人をおこなってしまった。
 理由は、彼らを法で裁けないから。
 こんな犯人に対して右京さんは叫ぶ。
「暴力による正義を僕は許しません!」

 とはいえ、犯人が主張するように〝法で裁けない悪事〟って、いっぱいあるんだよな~。
 森友・加計はうやむやになりそうだし、官邸に近いジャーナリスト山口敬之のレイプ事件は直前でストップがかかって逮捕を免れた。
 一時話題になった慶応のヤリサーのレイプ事件も、親に有力者がいるらしく、不起訴だって。
 この国の司法はどうなっているんだろう?
 みんな安倍ちゃんや権力者に〝忖度〟か?
 こういう不平等や理不尽が犯罪やテロを生んでいるんだよ。

 犯人の追い詰め方もよかった。
〝DOGMA〟を〝正義の掟〟と翻訳したことなどから犯人の思考やストイックな性格を分析し、「袖をめくって下さい」と言って見せた腕の入れ墨を証拠にして犯人に罪を認めさせた。
 これまでの〝想像〟や〝防犯カメラ〟による安易な特定よりはずっといい。

 犯人もストイックだから、植木職人など関係のない人を殺すことはしなかった。
 地獄蟻や拳銃を使うけれど、抑制された正義。
 それがラストの右京さんたちとのやりとりに繋がる。
 特命係は〝拳銃〟も〝手錠〟も持っていないんですね。
「暴力による正義を僕は許しません!」と主張する右京さんらしい。

コメント
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