『東京ラブストーリー』(1991)をひさしぶりに見た。
改めて見るとリカ(鈴木保奈美)は素敵な子だなぁ。愛情過多な所はあるけれど。
今回は名セリフを使って、リカと完治(織田裕二)の恋の軌跡を追ってみよう。
「何があるか分からないから元気出るんじゃない」
完治が空港で初めてリカに会った時に言われたせりふ。
愛媛から東京に出て来て不安だった完治にとっては救われたせりふだっただろう。
「思ったことを口にしないと窒息しちゃうんだよ」
リカの性格を一番的確に表わしているせりふ。
だからリカはウソやゴマかしが嫌い。相手にもストレートな姿勢や言葉を求める。
リカのマシンガントークにつき合って丁々発止のやりとりをしているうちに
完治はリカと意気投合。
ずっと想っていたさとみ(有森也実)が三上(江口洋介)とつき合い始めたこともあって
完治はリカとつき合い始める。
そこではこんなバカップルぶりを披露。
リカが完治につき合う条件を尋ねると
「リカのためにビートルズのコンサートを開く」
「ジョンは?」
「俺が歌う」
「虹をかけてって言ったら?」
「虹はかけられないけど魔法なら使える」
キスをする完治!
「好きだ」
「どのくらい?」
「(手を広げて)このぐらい」
「そんなもん?」
「(走りまわって)こぉ~~のくらい! 好きだ」
「嘘つきぃーっ」
デートでなかなか離れることができなくて
「じゃあさ、こうしよう、せーのでいっしょにうしろを向くの」
そしてリカの恋愛に関する名言が連発!
「わたしのバレンタインは年中無休だもん」
「あたしの好きは一個しかない」
「いつだって思ってます。これが最後の恋だって」
「わたしのことで何を言うのも勝手だけど、カンチのことを侮辱するのは許さない」
だが、愛情過多が空まわりすると、リカはこんな弱音。
「もうダメ、ここまで。電池切れちゃったみたい。こんなにそばにいるのにね。こんなに遠く見える」
「だったら教えてよ、人をすきならないで済む方法」
そして、さとみが三上と別れて、完治の心が揺れ始めると……
「カンチの心全部で好きっていってて。ちゃんとつかまえてて。
私だけを好きって言ってて。でなきゃ遠くに行っちゃうよ」
「コンコン、カンチ。コンコン、ドア開けてよ。
コンコンってノックしたんだけど、カンチ、返事なかったよ。
それでも頑張らなきゃだめかなもっともっと頑張らなきゃまだ足りないかな」
さとみに心が揺れてる完治はリカの想いを受けとめられないと感じていて、
リカのアメリカ転勤の話が出ると反対しない。
「俺にはリカの人生を背負うなんてことできないよ」
「俺はリカを自由にしてやりかった」
完治がリカと別れて、さとみとつき合う決心をすると、三上は完治にこう語る。
「ずっと、さとみに安らぎを感じてたもんな。俺とさとみが別れた時、うれしかっただろう。
だけど、けじめだけはつけろよ」
「彼女に全部話してやれよ。お前が生まれて初めて人を傷つけるんだからさ」
完治も認める。
「俺はあいつを頼りにして甘えてただけなんだ。ただ、それだけの男なんだ」
そして別れ。
リカはさまざまな名言を連発する。
「あたし、がんばったよ。がんばって何度もドアをノックしたけど……。
誰もいないから寂しいってわけじゃないから。誰かがいないから寂しいから……」
完治が別れの言葉を切り出せないでいると、
「じゃあ、あたしからフッてあげる」
「泣ければいいのにね。こんなとき。こんなんじゃハッピーエンドになっちゃうよ」
「会いたいから、さよなら言わないよ。ちょっとはさ、惜しいことしたかなって思った?」
そして気持ちの昇華。
「あの頃の私に教えてあげたい。
もうすぐあなたは素敵な人に会うんだよ。その人の名前は永尾完治っていうんだよ」
「ちゃんと自分に言ってあげられるよ。『よくやったね』」
『東京ラブストーリー』には、これら以外にも名言がたくさんある。
特にリカが完治に出した手紙は感動的だ。
これだけ芳醇な言葉が飛び交う恋愛ドラマを最近見たことがないが、
『東京ラブストーリー』は90年代という時代の産物なのだろうか?
今は恋愛ドラマでもドライになっている気がする。
思わず赤面してしまうせりふはダサいとツッコミを入れられそう。
これが月9がイマイチになった原因なのだと思う。
※関連動画
「東京ラブストーリー」最終話名場面③(YouTube)
改めて見るとリカ(鈴木保奈美)は素敵な子だなぁ。愛情過多な所はあるけれど。
今回は名セリフを使って、リカと完治(織田裕二)の恋の軌跡を追ってみよう。
「何があるか分からないから元気出るんじゃない」
完治が空港で初めてリカに会った時に言われたせりふ。
愛媛から東京に出て来て不安だった完治にとっては救われたせりふだっただろう。
「思ったことを口にしないと窒息しちゃうんだよ」
リカの性格を一番的確に表わしているせりふ。
だからリカはウソやゴマかしが嫌い。相手にもストレートな姿勢や言葉を求める。
リカのマシンガントークにつき合って丁々発止のやりとりをしているうちに
完治はリカと意気投合。
ずっと想っていたさとみ(有森也実)が三上(江口洋介)とつき合い始めたこともあって
完治はリカとつき合い始める。
そこではこんなバカップルぶりを披露。
リカが完治につき合う条件を尋ねると
「リカのためにビートルズのコンサートを開く」
「ジョンは?」
「俺が歌う」
「虹をかけてって言ったら?」
「虹はかけられないけど魔法なら使える」
キスをする完治!
「好きだ」
「どのくらい?」
「(手を広げて)このぐらい」
「そんなもん?」
「(走りまわって)こぉ~~のくらい! 好きだ」
「嘘つきぃーっ」
デートでなかなか離れることができなくて
「じゃあさ、こうしよう、せーのでいっしょにうしろを向くの」
そしてリカの恋愛に関する名言が連発!
「わたしのバレンタインは年中無休だもん」
「あたしの好きは一個しかない」
「いつだって思ってます。これが最後の恋だって」
「わたしのことで何を言うのも勝手だけど、カンチのことを侮辱するのは許さない」
だが、愛情過多が空まわりすると、リカはこんな弱音。
「もうダメ、ここまで。電池切れちゃったみたい。こんなにそばにいるのにね。こんなに遠く見える」
「だったら教えてよ、人をすきならないで済む方法」
そして、さとみが三上と別れて、完治の心が揺れ始めると……
「カンチの心全部で好きっていってて。ちゃんとつかまえてて。
私だけを好きって言ってて。でなきゃ遠くに行っちゃうよ」
「コンコン、カンチ。コンコン、ドア開けてよ。
コンコンってノックしたんだけど、カンチ、返事なかったよ。
それでも頑張らなきゃだめかなもっともっと頑張らなきゃまだ足りないかな」
さとみに心が揺れてる完治はリカの想いを受けとめられないと感じていて、
リカのアメリカ転勤の話が出ると反対しない。
「俺にはリカの人生を背負うなんてことできないよ」
「俺はリカを自由にしてやりかった」
完治がリカと別れて、さとみとつき合う決心をすると、三上は完治にこう語る。
「ずっと、さとみに安らぎを感じてたもんな。俺とさとみが別れた時、うれしかっただろう。
だけど、けじめだけはつけろよ」
「彼女に全部話してやれよ。お前が生まれて初めて人を傷つけるんだからさ」
完治も認める。
「俺はあいつを頼りにして甘えてただけなんだ。ただ、それだけの男なんだ」
そして別れ。
リカはさまざまな名言を連発する。
「あたし、がんばったよ。がんばって何度もドアをノックしたけど……。
誰もいないから寂しいってわけじゃないから。誰かがいないから寂しいから……」
完治が別れの言葉を切り出せないでいると、
「じゃあ、あたしからフッてあげる」
「泣ければいいのにね。こんなとき。こんなんじゃハッピーエンドになっちゃうよ」
「会いたいから、さよなら言わないよ。ちょっとはさ、惜しいことしたかなって思った?」
そして気持ちの昇華。
「あの頃の私に教えてあげたい。
もうすぐあなたは素敵な人に会うんだよ。その人の名前は永尾完治っていうんだよ」
「ちゃんと自分に言ってあげられるよ。『よくやったね』」
『東京ラブストーリー』には、これら以外にも名言がたくさんある。
特にリカが完治に出した手紙は感動的だ。
これだけ芳醇な言葉が飛び交う恋愛ドラマを最近見たことがないが、
『東京ラブストーリー』は90年代という時代の産物なのだろうか?
今は恋愛ドラマでもドライになっている気がする。
思わず赤面してしまうせりふはダサいとツッコミを入れられそう。
これが月9がイマイチになった原因なのだと思う。
※関連動画
「東京ラブストーリー」最終話名場面③(YouTube)
「東京ラブストーリー」をきちんと見たのか、記憶が曖昧ですが
リカが可哀想なラストが心に残っています。
関口の女ならではのあざとさなども含めて、演じた有森也実が嫌いになりそうでした。
カンチは、奔放なリカよりも伴侶としては家庭的な関口が良かったのでしょうか?
男性も現実的に結婚を考えるときは打算が働くのでしょうね。
いつもありがとうございます。
改めて見ると、おっしゃるとおり、関口さとみがしたたかなんですよね。
さとみは天然でやっているのですが、客観的に見ると、したたかであざとい。
>カンチは、奔放なリカよりも伴侶としては家庭的な関口が良かったのでしょうか?
だと思います。
リカといるとスリリングで、会話も弾んで楽しいのですが、疲れてしまう。
一方、さとみ。
最終話で、さとみが腰をかがめて、解けたカンチの靴紐を結ぶシーンがありますが、これが〝関口さとみ〟でオトコはこういうのに弱いですよね。
今だとフェミさんに怒られそう。
とはいえリカはとんでもなく魅力的!
ヒロイン像として分析する価値のあるキャラクターだと思います。
>今は恋愛ドラマでもドライになっている気がする。
おっしゃるとおりです。
ただ、90年代だから、東京ラブストーリーだから言葉が芳醇ということでもなくて、80年代や70年代といった昔のテレビドラマや映画を見ても、俳優さんはよくしゃべっている感じがあります。高倉健さんは寡黙と言われましたが、映画を見てもテレビを見ても、今の感覚でいうとけっこうしゃべっています
今の俳優さんはあまりしゃべっていません。というよりも、社会全体が言葉を使っていません。何もかもビジネス文書的に「簡潔に」と言われる世の中で、言葉そのものがやせています。YouTuberさんたちはウケを狙って必死にしゃべりまくっていますが、実際にバズる動画って、犬猫がかわいい仕草をするものばかりです。
社会全体が言葉を使わなくなっている印象ですね。
そして、言葉を使わないことは、思考が貧しくなって脳が退化することにもつながるでしょう。
特撮やCGでつくられた迫力満点の動画や映像を見ても「スゲスゲスゲ~」「ヤバいヤバいヤバい」と、それだけです。
何を見ても聞いても「ヤバいヤバいヤバい」しか言えない、そんなのでいいのかとも思いますが、そんなことをいうと「老害」といわれかねないので、黙るしかありません。
いつもありがとうございます。
言葉の貧困。
「言葉は思考を規定する」ので、言葉の貧困は世界認識を浅いものにしますよね。
たとえば
・共産主義
・リベラル
・新自由主義
これらの言葉をどれだけ正確に理解して発言しているのでしょう。
世の中は左右が入り乱れて、もっと複雑なんですけどね。
……………………
ドラマに関しては「恋愛ドラマ」に関しては貧困な印象があります。
使い古された言葉しか使っていない感じ。
まあ最近は恋愛ドラマ自体が減っているのですが。
それは脚本家が書けなくなったからなのか?
時代が求めなくなったからなのか?