奥州藤原氏を滅ぼして武士の頂に立った頼朝(大泉洋)。
しかし、おこなった非道ゆえか、よくないこと起こる。
壊れ始めた大姫(南紗良)。
そして八重(新垣結衣)……。
これはバチが当ったのか? 祟りなのか?
頼朝は「正しかったか、間違っていたか、決めるのは天」と言っていたが……。
確かに何かを得れば何かを失うのが世の中の理(ことわり)。
絶対的な善や悪はないと思うが、やるかやらないかはその人間の節度。
自分がおこなった理不尽な行為や非道に心を痛める者もいる。
義時(小栗旬)もそのひとりだ。
そんな悩む義時に八重は言う。
「もっと自信を持って下さい。北条家がなければ鎌倉殿は今もただの流人。
あなたが今の鎌倉をお作りになったのです。今のは言い過ぎました(笑)」
いい夫婦になりましたね。
八重の死は、運慶の阿弥陀如来像とのカットバックで描かれた。
地上に生きるすべての者に慈愛の眼差しを向け、救う阿弥陀如来像。
その姿は、困難にある子供たちの面倒を見る八重に重なる。
川で溺れそうになった鶴丸を救った八重にも重なる。
その背景には川で殺された千鶴丸への思いもあっただろうが。
八重の死はさまざまに読み取れる。
八重はなぜ川の中で動かなかったのか?
「助けて!」と声をあげなかったのか?
これは平家・義仲・義経らの祟りだったのかもしれない。
あるいは、
千鶴丸が母を求めて手放さなかったのかもしれない。
いずれにしても阿弥陀如来の力は及ばなかったようだ。
そして今回、阿弥陀如来を通して語られた「母」というモチーフ。
生命を愛し、生きとし生ける者を救う母のイメージは後の北条政子(小池栄子)に繋がるのかもしれない。
………………………
父・時政(坂東彌十郎)は相変わらず頼もしい。
後白河法皇(西田敏行)を前にしてもマイペース。
すごろくでは「法皇様と言えど、ズルはいけません」
ずっと都にいてくれと言われると「私には美しい妻がおりますので鎌倉に帰ります」
時政は「大事なのは心」と言っていたが、忖度なく「心」で法皇に接している。
後白河法皇も忖度や駆け引きではなく「心」で接する存在を求めていたのかもしれない。
頼朝の力が絶大になると、後白河法皇いはく、
「こんな時に平家がいたらなぁ。義仲、義経、なぜ滅んだ?」
「お前が悪い。なぜわしを止めなかった?」
何とも自分勝手な人物だ。
でも、すべては権謀術数に走り、心で接して来なかった結果。
義仲や義経なんかはまっすぐな心で向き合っていたのだが、法皇はそれに応えなかった。
しかし、おこなった非道ゆえか、よくないこと起こる。
壊れ始めた大姫(南紗良)。
そして八重(新垣結衣)……。
これはバチが当ったのか? 祟りなのか?
頼朝は「正しかったか、間違っていたか、決めるのは天」と言っていたが……。
確かに何かを得れば何かを失うのが世の中の理(ことわり)。
絶対的な善や悪はないと思うが、やるかやらないかはその人間の節度。
自分がおこなった理不尽な行為や非道に心を痛める者もいる。
義時(小栗旬)もそのひとりだ。
そんな悩む義時に八重は言う。
「もっと自信を持って下さい。北条家がなければ鎌倉殿は今もただの流人。
あなたが今の鎌倉をお作りになったのです。今のは言い過ぎました(笑)」
いい夫婦になりましたね。
八重の死は、運慶の阿弥陀如来像とのカットバックで描かれた。
地上に生きるすべての者に慈愛の眼差しを向け、救う阿弥陀如来像。
その姿は、困難にある子供たちの面倒を見る八重に重なる。
川で溺れそうになった鶴丸を救った八重にも重なる。
その背景には川で殺された千鶴丸への思いもあっただろうが。
八重の死はさまざまに読み取れる。
八重はなぜ川の中で動かなかったのか?
「助けて!」と声をあげなかったのか?
これは平家・義仲・義経らの祟りだったのかもしれない。
あるいは、
千鶴丸が母を求めて手放さなかったのかもしれない。
いずれにしても阿弥陀如来の力は及ばなかったようだ。
そして今回、阿弥陀如来を通して語られた「母」というモチーフ。
生命を愛し、生きとし生ける者を救う母のイメージは後の北条政子(小池栄子)に繋がるのかもしれない。
………………………
父・時政(坂東彌十郎)は相変わらず頼もしい。
後白河法皇(西田敏行)を前にしてもマイペース。
すごろくでは「法皇様と言えど、ズルはいけません」
ずっと都にいてくれと言われると「私には美しい妻がおりますので鎌倉に帰ります」
時政は「大事なのは心」と言っていたが、忖度なく「心」で法皇に接している。
後白河法皇も忖度や駆け引きではなく「心」で接する存在を求めていたのかもしれない。
頼朝の力が絶大になると、後白河法皇いはく、
「こんな時に平家がいたらなぁ。義仲、義経、なぜ滅んだ?」
「お前が悪い。なぜわしを止めなかった?」
何とも自分勝手な人物だ。
でも、すべては権謀術数に走り、心で接して来なかった結果。
義仲や義経なんかはまっすぐな心で向き合っていたのだが、法皇はそれに応えなかった。