わがやどは みちもなきまで あれにけり つれなきひとを まつとせしまに
わが宿は 道もなきまで 荒れにけり つれなき人を 待つとせしまに
僧正遍昭
私の家は、道も見えなくなるほど荒れ果ててしまった。つれない人を待つなどということをしている間に。
いとしい人の長い無沙汰を、雑草が生い茂って道も見えなくなってしまった自宅の様相で表現しています。花の色も褪せ、自分も年老いてしまったという小野小町の名歌(0113)とも似ていますね。
はなのいろは うつりにけりな いたづらに わがみよにふる ながめせしまに
花の色は うつりにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに