「また、八才の少沙弥の 水の流れて蟻穴に 入るを救いし功徳にて 夭死転じて長寿せり」(目連尊者の弟子で八歳の沙弥がいたが尊者が観視したところ夭死の相あり、よって父母のもとに帰らしめたが、途中蟻の穴に雨水が入るのをみて蟻を助けるべく堤の上に泥土を盛りこれを防いだ。その後少沙弥は父母の元を辞して無事目連尊者のもとに帰ったので、尊者は驚き、改めて定に入り観相したところ少沙弥は蟻を助けた功徳により夭死の業 . . . 本文を読む
「人を見るに、ことごとく良きものはなし。一つも良き事あらばそれまでとおもひて、人を選ぶ事なかれ。わが心だにもよきとおもふ時もあり、わろきと思ふ時もあり、いかでさのみ人は心にあふべき。親類子供召使ふ者なりとも、さのみ教訓し給ふべからず。うらみあれば我を捨て、ほかにて悪しからむは聖人の法にあらず(人は一つでもよいところを持っていればよしとしてえり好みをしてはならない。自分の心さえ良いと思うときもあれば . . . 本文を読む