「宇井伯寿・唯心の実践」より「佛教に於いてもっとも重要なる実践は空観であろう。観はいうまでもなく実践を指すに外ならにから、空観といえば如何にも実践にのみ関係してる如くであるが実際は必ずしもそうとのみはいえない。一方に於いては仏教者の実際生活上凡て固執的欲望の対象を厭離する点に関係して進んでは実践的観心の禅定三昧から発達した点を見逃すをえないが、同時に他方においては理論的考察の結果、不変固定の実体を . . . 本文を読む
分別發趣道相とは、謂く一切諸佛所證の道に、一切菩薩が發心・修行・趣向する義なるが故なり。發心を略説すれば三種あり。云何爲三。一は信成就發心。二は解行發心。三は證發心。(覚りを求める道を解説するとは曰く、一切諸仏がかって実現した覚りに向けて一切の菩薩達が発心・修行・趣向するという意味である。この発心には3種ある。1は信心の成就を通じて覚りへ向けて発心するもの。2は予備的な修行道を通じて発心すること。 . . . 本文を読む