福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

Q,法華経は宮沢賢治をはじめなぜ多くの人が重要視しているのですか?

2019-03-04 | Q&A
Q,法華経は宮沢賢治をはじめなぜ多くの人が重要視しているのですか?

A,奈良時代法華経は金光明経、仁王経とともに鎮護国家の三経と呼ばれ、法華千部会、法華三昧会、法華八講など、さかんに講讃され、また書写もされてきました。平安時代になると源氏物語にも法華八講などが描かれ源氏物語は法華経の小説化であるとも言われているようです。枕草子にも 「経は法華経さらなり」とあります。

法華経の重要性については、

聖徳太子は『法華義疏』の最初に「『妙法蓮華経』という経典は思うに悟りに向かうあらゆる善をおさめとってこれを悟りを得るための一因となす実り豊かな用地であり、限りある寿命を永遠の生命に転ずる不死の妙薬である。釈迦如来がこの人間世界に出現された意義を述べるならばまさしく人々にこの『妙法蓮華経』を説いてあらゆる善が悟りの一因に帰するという道理を身につけ無二のおおいなるさとりを得させようと願われたからである。・・(日本の名著、聖徳太子、中村元編)」とお書きになっています。

お大師様は「この経はよく一切の生死の牢獄を破することなおし金剛のごとし。この経はよく痴暗の衆生を照らすこと日天子のよく世界を照らすがごとし。この経はよく貧乏の衆生を救うこと摩尼珠の衆宝を雨降らすがごとくなるがゆえに。この経はよく衆生に喜楽を与うることなおし天鼓の諸天をたのしましむごとくなるがゆえに。この経はよく諸天の宝階たり、正法を聴聞し天に生ずることを得るがゆえに。この経はよく堅牢の大船たり、生死の海を渡りて彼岸に至るがゆえに。この経はなおし転輪聖王のごとし、よく三毒煩悩の賊を除くがゆえに。この経はよく珍妙の衣服たり、無慚の諸々の衆生を覆蓋するがゆえに。この経はなおし金剛の甲冑のごとし、よく四魔を破し菩提を証するがゆえに。この経はなおし智慧利剣のごとし、生死を割断し繫縛を離るるがゆえに。この経はまさにこれ三乗の宝車なり、衆生を運載し火宅を出が故に。この経はなおし弓箭・鋒槊(ほこ)のごとし、よく国界を鎮め、怨敵を摧破するがゆえに。この経はなおし険路の導師のごとし、よく衆生を誘き宝所に達するがゆえに。・・(法華経開題)」とされています。
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