福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

Q,心経の「ぎゃてい、ぎゃてい・・」の意味は?

2014-04-02 | Q&A
Q,心経の「ぎゃてい、ぎゃてい・・」の意味は?
A,古来ここは訳さないとされてきましたが、お大師様は訳しておられます。其の他の訳も英訳も含めランダムに載せておきます。
・「ぎゃてい(梵字)」の二字は諸蔵の行果を呑み、「はらそう(梵字)」の両言は顕密の法教を孕めり。」「初めの「ぎゃてい(梵字)」は聲聞の行果を顕し、二の「ぎゃてい(梵字)」は縁覚の行果を挙げ、三の「はらぎゃてい(梵字)」は諸大乗最勝の行果を指し、四の「はらそうぎゃてい(梵字)」は真言曼荼羅具足輪円の行果を明し、五の「ぼうじそわか(梵字)」は上の諸乗究竟菩提證入の義を説く。(大師「般若心経秘鍵」)
(初めの「ぎゃてい(梵字)」とは聲聞の行果を顕し、二の「ぎゃてい(梵字)」は縁覚の行果を挙げ、三の「はらぎゃてい(梵字)」はもろもろの顕教大乗のいともすぐれたる行果を指し、四の「はらそうぎゃてい(梵字)」とは真言乗における曼荼羅(さとりのよ)のあらゆる功徳を具足し円満せるの行果を明し、五の「ぼうじそわか(梵字)」は已上のもろもろの教えにおける菩提(さとり)を究畢(きわめつく)しこれに證(さとり)入る義を説いたものである。(「現代語の十巻章と解説」栂尾祥雲))


・度、度、彼岸、彼岸普度、覚成就(「心経略疏(法蔵)」)
・掲諦掲諦 波羅掲諦 波羅僧掲諦 菩提莎訶 賛曰。前説法義二持雖勸信學。欲令
神用速備更説呪持。佛以大劫慧悲難修誓行加略文字。意趣深遠教理幽。廣不易詳賛
(「般若波羅蜜多心經幽賛(基)」)
・自分も悟りの彼岸へ行った。人もまた悟りの彼岸へ行かしめた。普く一切の人々をみな行かしめ終わった。かくてわが覚りの道は成就された。(「般若心経講義」高神覚昇)
・救われた。救われた。完全に救われた。みんな完全に救われた。ここがお浄土だつた。(山田無文)
・往けるときに、往けるときに、彼岸に往けるときに、彼岸に往きつきて、さとりあり。
・往けるものよ、往けるものよ、彼岸に往けるものよ、彼岸に全く往けるものよ、さとりよ、幸いあれ。
(どちらも「般若心経(中村元)」のサンスクリットから訳、金岡秀友「般若心経」)
・到れり、到れり、彼岸に到れり、彼岸に到着せり、悟りにめでたし。(渡辺照宏「般若心経講話」)
・O Bodhi, gone, gone, gone to the other shore, landed at the other shore, Svaahaa! (鈴木大拙、英文般若心経)
・"O wisdom, gone, gone, gone to the other shore. landed at the other shore, Svâhâ!"'(Buddhist Mahayana Texts Translated by E. B. Cowell, F. Max Mueller and J. Takakusu  Oxford, the Clarendon Press  [1894]  Vol. XLIX of The Sacred Books oft the East の Part Ⅱ の The Smaller Pragna-paramita-hridaya-sutra)

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2 コメント

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真言に付いて・・・ (大橋 成好)
2020-12-10 10:28:21
般若心経の真言に付いての解説を、拝読させて頂き有難う御座いました!
真言(マントラ)は呪文ですから、意味は説明し難いものだと聴いておりましたが・・・
其れをネット上には、様々な説明で公開されていますが、凡人には選択が難しいです。
検索してみるに、須磨寺の小池陽人様 https://youtu.be/15NTIjhDwW4 
是は信頼出来るご説明だと思います。
忌憚なく書き込みました事、悪しからず諒恕を御願い申し上げます。 合掌
返信する
真言の解釈に付いて (大橋 成好)
2021-02-02 10:02:54
ダライ・ラマ法王の法話をお聴きしました・・・
>私達は信心に基づいてではなく、分析結果に従っています。
>佛陀ご自身が私達にこのようなアドバイスをされています云々・・・
「弟子たちよ、私の教えを信心から受け入れるのではなく、むしろ徹底的な調査と分析によって、受け入れるべきである」
>弟子達も、佛陀のお言葉や教えに、現実と矛盾するものがあるときには、それを受け入れることはしませんでした。

>私(ダライ・ラマ法王)たちは、その伝統を引き継ぐ弟子です。
>いつも何故?何故?と、質問を投げかけています! 云々と、

様々な書物や学者の解説なども、そのまま噛み砕きもしないで、鵜呑みの様な事はしない方が好いですね・・・
鵜呑みにすると、その時点で思考は停止しますし、思考が停止すると、新たな発見や誤りなどに気付けなくなります。
疑問を以て見るのは悪い事ではなく、見極める為にも疑問を以て対処する事が肝要では・・・

真言には色々な説明が見られますが・・・
羯諦 羯諦 波羅羯諦 波羅僧羯諦 菩提薩婆訶
 往け(資糧道)! 往け(加行道)! 見道に往け! 修道に往け! 悟りを成就せよ(究竟道)!
 (この真言解説は、ダライ・ラマ法王の法話を通訳されたものです)
是も仏陀の佛知見に依らなければ、知識では理解し難い真言ではと思考しております。 合掌
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